烏帽子岳〜湯ノ丸山 2001年1月6日(土)晴
今年初めの山歩きは、スノーシューで烏帽子岳・湯ノ丸山に行きました。先日来の雪で、積雪量が気になってましたが、程良い積雪量で新雪を楽しめました。
湯ノ丸山との分岐手前から望む烏帽子岳【メンバー 】 単独
【行 程】 地蔵峠…キャンプ場…湯ノ丸への分岐…烏帽子…分岐…湯ノ丸山…キャンプ場…地蔵峠
0940 1050 1200-1230 1310 1440-1500 1605
【地 図】 1/25,000図 嬬恋田代
nifty(パソコン通信)のフォーラムで湯ノ丸山近辺を活躍の場としているYさんのレポートが目についた、今年の正月も歩いたとのことで、いつか行こうと思っていた湯ノ丸山について、積雪量や注意事項など詳しく教えていただいた。本当はNさんと3連休はどこか行く予定であったが、風邪気味で体調が悪いと数日前に連絡が入り、せっかくの3連休家にいるのもったいないので単独でも行けそうな湯ノ丸山近辺の山をめざした。
今日は秘密兵器を携えての山行である。先日買ったGPS、まだ使い方もわからない。昨夜遅くまで取扱説明書をひもといていたので寝不足になってしまったが、どうにか「ふ〜ん、GPSって面白そうだなあ、使いこなせれば迷子にもならないかも…」と言うくらいは理解できた。
急に行き先を決めたので泊まりも予約していない。たまには極寒の中、車中泊を経験してみようか?とシュラフ二つと毛布その他をいっぱい積み込んで出発した。天気は上々で草津方面へ向かうスキー客と連なり車を走らせる。草津白根方面は真っ白だ。程なく四阿山方面が見えてきたが、鹿沢温泉が近づく頃、湯ノ丸方面は厚い雲に覆われている。道路も積雪している。とりあえず登山口まで行こうと車を走らせる。最初は角間峠経由で登ろうかと思っていたが、トレースもなくとても歩けそうもないので地蔵峠をめざす。
地蔵峠に着いたが、やはり山頂方面はどんよりとした雲…しばらく様子を見ていたら日が射してきたので出発する。最初は林道歩き、膝上までの雪だがトレースがありラクチンだ。わずかでカラマツに囲まれた広いキャンプ場、広々とした雪原は気持ちよい。ひとすじのトレースが雪原を横切っている。先日降った雪は真新しくパウダースノー。木々に積もった雪が風に舞うときキラキラと輝きちょっと幻想的だ。
キャンプ場からは樹林帯の中を緩やかな登りでツツジ平との分岐に到着
分岐からはほぼ平坦な道をトラバース気味に進む。ときおり木の枝からどさっと落ちてくる雪が首筋に入って冷たい。トレースはあるが時々ズボっと埋まる。先行者は単独だろうか?烏帽子岳が見え始めるとわずかで湯ノ丸への分岐だ。分岐は風が強かった。風を避け一休み。ずっと先に二人見えた。先行者は二人のようだ。ここから本格的な登りで、山肌をトラバースするように登る。
そして稜線にでると山頂までは気持ちよい尾根歩き。一旦ピークにでて平坦な尾根を登り下りして最後のひとがんばり。吹き溜まりは結構な雪だ。山頂付近は風邪で飛ばされて積雪はわずか。ところどころ石がでておりスノーシューでは歩きにくかった。山頂には先ほどの二人連れ、「ラッセル有り難う。おかげで楽できました」と挨拶したら、この山域の情報を頂いたYさんだった。意外な出会いである。感動!!感謝!!本当なら凄い展望なんですけどねえ…などとしばし山談義。
しかし天は我を見捨てず。山頂からは申し訳なさそうに雲の間から槍ケ岳が顔を出してくれた。
Yさん達も槍が見えたのを潮に下山した。我が輩も展望もあまり良くならないので下山。途中からまっすぐ下ろうかと思い、脇にそれてみたがずるずると滑るばかりで歩きにくく断念。山肌をトラバース気味に下ってきてふと上を見るとトレースがあるではないか…どうも二人が先に下りたにしてはトレースが消えているなあと思い歩いてきたが、こう言うことだったのかと一人納得。我が輩が下りようとしたところよりはまだだいぶ山頂よりのところであった。湯ノ丸山との分岐ではテントを張ってる人がいた。ここから湯ノ丸山頂までは誰もあるいていない。ラッセルを楽しみながら登る。最初はどうにか以前のトレースらしきものがあったが、それもそのうち無くなる。目印のテープも見当たらなくなった。急なところの登りは股下くらいの雪の量となり道も怪しくなりただひたすら適当に登る。
夏だったら30分くらいのコースを1時間半もかかってようやく山頂に辿り着いた。広〜い山頂にきょう一番乗りかと思ったが、スキー場方面からトレースが続いていた。それも南峰までだったので北峰方面へ少し歩いてみた。
山頂からは烏帽子岳の稜線が逆光に輝いている。浅間方面も素晴らしい展望だ。3人組が上がってきたのを機会に下山とする。下りはツツジ尾根経由とする。先ほどまで見えなかった八ガ岳方面が見えてきた。この下り、なかなか雪に埋まって歩きにくい。かなりの積雪量だが下りは簡単だ。下りきると大きな鈴があった。鈴があればならしたくなるのが人情だ。真っ白な山肌に綺麗な音が響く。
ここからスキー場方面へ下ろうと思ったが、スキーのトレースがあるだけでズボズボト埋まり歩きにくい。少し戻りキャンプ場方面へ下ることとした。こちらは二人くらいのトレースがあった。
キャンプ場あたりまで来るともう太陽もだいぶ低くなってきてカラマツ林にあたる斜光線が綺麗だった。地蔵峠では、スキー客の喧噪もおさまり静寂が戻りつつあった。
さて、温泉でも入って明日の四阿山に備えよう。しかし寒いだろうなあ、車中泊は…