厳しい笠新道の登りで笠ガ岳へ その1
2001年8月25日(土)〜26日(日)曇り時々晴れ
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先月歩いた西穂岳〜奥穂高へと厳しい縦走路を歩くとき、ずっと眺められた笠ガ岳。その山容は優しいが、笠新道は厳しい急登が続くという。標高差約1,800m!しかしそのぶん楽しいという笠ガ岳。今回はテント泊で挑戦した。群馬の伊勢崎市から新穂高温泉まで行くのは遠いなあって感覚だった。しかし安房トンネルを通ればそれほどでもないことに気がついた。ちょっと通行料は高いけれども、このトンネルのおかげで西穂高や笠ガ岳に気軽に登れるようになったのはありがたい。しかし、近くなったとはいえ距離は約240km…一部高速道路や有料道路を使って約4時間。深夜に車を走らせるのはやはりつらい。
【山 名】 北アルプス 笠ケ岳(2,898m)
【メンバー 】 単独
【行 程】 8/25 新穂高温泉…笠新道分岐…杓子平……稜線………山頂………テント場
0700 0755 1115 1240 1415-1435 1455
8/26 テント場…笠新道への分岐…秩父平……大ノマ乗越……わさび平小屋……新穂高温泉
0600 0640 0735 0840-0855 1055 1220
【地 図】 三俣蓮華岳上・笠ガ岳(1/25,000図)
金曜日の仕事が終了後、上信越道を使い東部湯ノ丸ICで降り、松本へ抜け安房トンネル経由で新穂高到着。途中、追い越し禁止の広い道路で大型トラックを追い越そうとしている乗用車と危機一髪で正面衝突しそうになった(^_^;)
深夜はなにがあるか分からない。無謀な運転はやめて貰いたいものだ。なんか酒臭い?助手席には、仮眠する前に飲もうと買っておいた缶入りの水割りウイスキーが、我が身代わりになってくれた。急ブレーキとハンドル操作で何とか難を逃れたときに転がって打ち所が悪かったのか穴があいて中身が漏れていたのだ。
おいおい、もしお巡りさんのやっかいにでもなったら、私の方が飲酒運転したように見えるではないか(^_^;)
そんなこともあってようやく無料駐車場着(3時前)。もちろん仮眠用のウイスキーは再度買ってきたんだが、それも不要、無事到着したので安心したのか急に睡魔がおそってきた。5時には起きて出発と思っていたが6時過ぎにようやく起床。天気は上々だ。
今日はハードな笠新道の登りです。荷物の軽量化を図りテントはツエルトで代用。食料もドライフード、しかし水は心配なので3L持つことにした。登山届けを提出し歩きやすい林道を登ること約1時間、冷たい水場のある笠新道入り口に到着。数人が休憩していた。冷たい水でのどを潤しいよいよ憧れの急登だ。さっそく石ころのごろごろとした登山道だ。ブナや雑木の登山道は暑い日差しから守ってくれる。快適に汗をかきながらひたすら登る。石がごろごろと書いたが、これは良く整備された登山道です。どんな人たちが整備しているのだろう。こんなに登りやすく石を並べてくれるなんて感謝です。それも真新しく、毎年登山時期の始まりに整備しているのだろうか?感謝!
いやあ、大分登ってきたなあと振り返ると樹林帯の切れ目から槍ガ岳が見える。もちろん先月歩いた西穂からジャンダルムも見える。おおっあれは奥穂、そしてあれが北穂だな!!腹も減ってきたので一休みして展望を満喫する。
この頃になるとみんな少しずつへばってきて休憩するところもほぼ同じようなところでどっこいしょと一休みとなる。おにぎりをほおばりながら「あのピークが杓子平かねえ」と青空と緑の山肌のコントラストが綺麗な中を頑張っているを指さしながら先行者を眺める。二人の単独行者やおばさんグループと楽しく談笑しながらちょっと眺めの一休み。
さてどっこいしょと腰を上げる。歩かなければ着かないのだ(^_^;)
そしてようやく、本当にようやくといった感じで、ど〜んと聳える笠ガ岳が視界に飛び込んできた。杓子平だ。本当に素晴らしい眺め。辛かった登りの苦労もどこかへ吹っ飛んでいく。笠ガ岳山荘も見えた。
しかし、遠いねえまだ…との声が誰からともなく聞こえる。そういえばまだまだあそこの稜線に出てそこから約1時間…などと聞こえる。まあ、この厳しさが笠ガ岳の面白いところだよね。さてもう一苦労頑張るかと先に進む。
チングルマの花穂や黄色い花、それにコバイケイソウの紅葉の始まり(枯れてるのかな?)が綺麗だ。しばらくは平坦な道をルンルン気分で快適に進む。そして、以前のコースである左手のコースは立入禁止。右手のコースを登って下さいと表示があった。少し遠くなるが決まりは守ろう。ここが意外ときつい登りです。杓子平から標高差で約300m位あるんだから疲れた体にはやはり応えるよね。休み休み登る。空は青空!
そして稜線に到着。抜戸岳方面からの登山者と遭遇するようになる。笠ガ岳方面の稜線は少しづつ雲が多くなってきた。流れる雲で様々な景色を楽しむことができる。ピーカンも良いが、こんな天気の方が山の景色は素晴らしい。
これより少しのアップダウンを繰り返し少しづつ標高を上げる。少し雲はかかっているが、気持ちの良い風が通りすぎると気分爽快だ。抜戸岩まではほぼ下り、そして登り。石ころやハイマツが多くなってくるとテント場に到着。いやあ、なかなかのテントサイトだ。良さそうなところを選んでザックをデポし山荘まで約5分の登りを頑張る。途中振り返ると双六岳方面への稜線がなかなか魅力的だ。
小屋で受付を終える。小屋は沢山の人で賑わっている。登山者が到着し活気あるひとときだ。今日は混みそうですよと小屋番の声が聞こえる。私は関係ないんだよね。テントだから\(^o^)/
他の写真はこちら(一部重複します)