灼熱の阿蘇望

その2 代替えコースはジェットコースター?
第10回サイクルマラソン阿蘇望
ジェットコースターのような、厳しい上り下りのコースが続く
 寝付かれない…でも寝なくっちゃ!と思っているといつの間にかうつらうつら…そして朝です。まだ暗い中久留米市内の集合場所に向かう。ここから自転車を積み込んでマイクロバスで会場へと向かう。車中では今日の走りへ思いを馳せたメンバーがそれぞれの作戦を語り合う。そして会場周辺に到着。気の早い参加者はもう既にウオーミングアップか、楽しそうに走り回っており頑張るぞ〜と気分が盛り上がる。 ちょっと離れたアスペクタの駐車場にバスを止め日焼け止めを塗って開会式会場までウオーミングアップの走りです。
 広〜い会場「あそ望の郷くぎの」にはもうたくさんの人達です。今日は暑くなりそうだ。ブログでお知り合いのtakuさんや初対面のあんかーまんさんにご挨拶。そして開会式が始まりました。「誰か名前読んだ〜?」「10番、福岡○○さ〜ん」と呼ばれていた。今回は第10回、そう私はAコースの10番。なんとそれだけのことで熊本銘菓陣太鼓を頂きました。今日はついてるぞ〜もしかして完走できるかもね(^_^)。

 そしてくどすぎるほどの注意事項が始まる。これも阿蘇望を末永く続けていくためだからやむを得ないだろう。みんな良く聞いてね。「事故があったら今後の開催が出来なくなりますよ〜、安全第一で楽しみましょう!etc」今日は参議院選挙の日です。で、来賓の挨拶は無いとか…このところの年金問題や、「しょうがない発言」そして「産む機械発言」etcで自民党には逆風がこれでもかと荒れまくっている。果たして選挙結果はどうなる事やら…せめて今日の阿蘇望は向かい風は吹いて欲しくないですねえ(^^; 
 スタートを待つ間にも汗が噴き出している。寝不足のせいか、それとも暑いのか?…
 じりじりと照りつける太陽が今日の厳しさを予感させる。そしていよいよ出発です。我が輩は最初のグループでスタート。これって気分的に凄く安心です。やはり申し込みは早いに越したことはありませんね。熊本の大会は殆どが申し込み順に出発らしいです。そういえば天草の時もそうだったような…
 最初は緩やかに上りながら、農免道路標高870mの箱石峠をめざします。

 この道は試走の時走った所と違いますねえ。何のために試走したのやら(^^;でも大戸の口までは「こんな感じ」って分かってますので焦らずマイペースを保ちながら走ります。今日の目標は「完走!とにかく時間内に無事帰ってくること」です。頑張らないで頑張る。人は人、ハイペースにつられないように走りましょう。前方に根子岳が見えます。心拍計は既に160ほどになりピコピコと警報を発している。う〜ん、マイペースなのにねえ(^^;

 途中まではあんかーまんさんの後ろ姿を見ながら走ってましたがいつの間にか見失った。すっ飛んでいったんだろうか?急カーブが続き息も絶え絶えです。暑い。今の時間でこんなに暑いんじゃこの先どうなるの?
 大戸ノ口あたりで「頑張れ〜」と応援の声がかかる。疲れた顔を笑顔に戻し、「ありがと〜」と快適に走る。ここまで来ればあとは緩やかです。そして快適に下りエイドに到着。「水を!ミズ、みず〜」バナナです。そして梅干しがうまい。塩分ばっちり。ありがとうね、地元の皆さん。
 本来ならここから一宮方面に快適な下りの後阿蘇山へと上るんですが、先日の大雨でこの先の道路が通行止めらしくコース変更になったんです。で、ここも試走していない。でもあの阿蘇山に上るコースは険しかった。ちょっと楽になったかもねと事前の情報があったんで楽観視していた。しかし…
ジェットコースターのようににアップダウンがひっきりなしに襲ってくる。次のエイドは昼食会場まで無しです。

 阿蘇望橋という木の橋があった。阿蘇を望む気力はないがここは快適な下りです。。ビューンと下っていたら橋があった。おっとっと、記念撮影しなくっちゃね。勢いで通り過ぎてしまったのでちょっとUターンしてパシャ!まだまだ続くアップダウン。下りで頑張ってスピードアップ。その余力をかって坂を上る。しかしそれも長くは続かず結構な人に抜かれる。無理せず走ろう。まだ半分も走ってないんだからね(^^; 大戸の口(標高880m)まで上り詰めるとその先は快適な下り。

 でもここでも安全スピードです。「本大会はレースではありません 安全で楽しいサイクリングを!」という主催者の言葉を思い出す。そして以前通勤途中に転倒して骨折したことが脳裏をよぎる。「安全第一。怪我したら走れなくなっちゃうよ」とぶっ飛ばす人達の背中を見送りながら自戒する。出発から約3時間ちょっとで戻ってきました、昼食会場です。よたりながら到着。暑い!「ミズ、水、みず〜」
 昼食はそばとおにぎりです。その前に水!トマトも美味しかった。お腹がポチャンぽちゃんと言うほどに飲んだ。こんなに飲むとやばいかもね。でも水〜。我が愛車も疲れてグタ〜っと寝てます。良く頑張ったもんね。
 Bコースはこれで終わり、リタイヤするならここで終わってもいいよと悪魔の囁き。「…んなことないよ。完走命!」パラボラの仲間もゾクゾクと到着。みな笑顔です。苦しさを楽しさに代える。それは根性、努力。人間逆境ほど燃えてくるものなんだ。
 のんびりご飯食べてるとなんか「もう走るのはいいや」って感じになってくる。足も結構つかれてます。距離も80km程走ってるもんね。以外と箱石峠からのアップダウンが効きました。「いかん、いかん!頑張るのだ。この日を目標に頑張った練習はなんのためだ。」
 「代わったコースどうでした?」と関係者らしき人が笑顔で話しかけてきた。我が輩も笑顔で応戦「ん、なかなか楽しめたコースでしたよ」
 さあ、後半の挑戦が始まる。地獄の「標高1,050m地蔵峠」をめざそう。

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