西上州 表妙義縦走 (その1)    2000年11月25日(土)晴れ
西岳方面から望む表妙義の山々
右より、中ノ岳、東岳、鷹戻し、相馬岳へと続く

紅葉時期になると妙義山を思い出す。これでもかこれでもかと連続する鎖場や、そそり立つ岩峰。
今年も体力や腕力、運動神経を確認するために歩いてきました。今回は初めて、
中ノ岳神社方面から歩きました。こちらから歩くと、戻りが大変なので今まで躊躇していたんですが、やはり鷹戻しを下ってみたいと踏ん切りました。
結果、やっぱり妙義はおもしろい。来年も来るぞって思った次第です。

歩行時間  約4時間(休憩含む)
行  程    中ノ岳神社…西岳………中ノ岳……東岳…鷹戻し……堀切………相馬山……天狗岩
        0630    0725-40  0755-0800   0810  0835   0930-1000 1045-55   1140
        大のぞき…奥の院…第1見晴…本読みの僧…大砲岩…登山口
        1157    1227    1255    1325    1420-40  1500
メンバー   単独
地  図    西上州・妙義(昭文社エアリアマップ15 1/20,000図)


白雲山、相馬岳、金洞山へと連なる尾根及び金鶏山を含めて表妙義と呼ばれている。


金鶏山方面(ピークは筆頭岩) コースタイムでは10時間くらいかかるので、伊勢崎を5時前に出発する。まだ星が輝いている。今日は晴天のようだ。6時、中ノ岳神社に到着。近くにある無料県営駐車場はまだ鎖が張られて閉まっていた。ふ〜ん、夜は暴走族対策で閉めてるんだろうか、等と思いながら少し戻り、道路端の広い空き地に停める。東の空が明るくなり始め、金鶏山方面のシルエットが綺麗だった。

 どうせ歩くなら西岳も登ろうと日の出とともに登り始める。長い神社の石段はつらい。ようやくたどり着いた社殿の木々の間から真っ赤な太陽が顔を出した。ここから雑木林のなか、石段や丸太の階段を経て見晴らしに到着。ここからは第4石門や沢山の屹立する岩峰が見事だ。

 金洞山(東岳、中ノ岳、西岳の総称)へとのぼり始めると早速「危険、一般登山者は立ち入らないで」との立て札が現れる。そして早速今日初めての鎖場、冷たい鎖の感触が気持ちよい。

 西岳への分岐にはまたも注意を促す看板、倒木でのブロックがあった。わずかで「馬の背」のような両面切れ落ちたところに到着。真新しいロープが張られていた。距離はわずかだが緊張する。そして、2箇所ほど小振りだが厳しい岩壁の登り(短いロープが着けられている。登りは良いが下りは難しい)で頂上に到着。
中ノ岳頂上からは素晴らしい展望だ。浅間山はまだ冠雪していない。八が岳や、荒船山方面の展望もばっちりだ。素晴らしい展望に魅せられスケッチを1枚(でも今回は出来がいまいち)
 頂上からは星穴岳方面へのテープを確認。いつかは星穴岳も行きたいが、こちらはエキスパートコース、まず私には無理だろうな。でもいつの日か…

 西岳から遙か続く相馬山方面への縦走路(トップの写真)を確認して中ノ岳をめざす。一旦鞍部まで戻り、わずかで二本の鎖場。ほぼ垂直と言った感じだ。ここは、数年前小学生だった息子を連れて登ったが、よくもまあ、登ったなあと、我ながら無謀さにちょっと反省。ここの鎖(右の写真、右から2/3位のところ)足場は割としっかりしているが、屹立した岩場でありかなり腕の力も必要だ。上の鎖はちょっとした岩の割れ目を通っており、大きなザックは邪魔になる。

 これより先は、鎖のない岩綾の登下降も有り緊張する。眼下には大砲岩あたりの岩峰が見渡せる。鷹戻しへの登りから望む西岳、星穴岳い両側はすっぱりと切れ落ちている。やあ落ちたらあの辺まで真っ逆さまか…慎重に慎重に。でもあまり緊張してると帰ってギクシャクして危険。緊張の中にもリラックスが大事だ。25m鎖場
そして25mあるという垂直2段の鎖場だ
(写真左…上段の鎖、上から見下ろす)。ここも足場はしっかりしているがなんと言っても垂直。手強かった。この鎖場をクリアーし、一旦下る。この縦走路、このように登ったり下ったりが多い。腕力だけでなく足もかなり重労働だ。
下れば登る、すると今日のメインエベント、鷹戻しのピークに到着。ここは「鷹も戻ってしまう」と言う表妙義縦走コースの難所の一つだ。ひとまずコーヒーで気を静める。気合いを入れて下る。

いよいよ鷹戻しの鎖場 連続する鎖場 まだまだ続く鎖場

 まず最初は少しトラバース気味に鎖に掴まり進む。切れ落ちた岩肌。決して足下は良いとは言えない。緊張感ばっちり。そしていよいよ本格的な下りの(写真上)この岩を乗っ越すとそこには怖〜い鎖場が出現する。一歩一歩慎重に下る。手が滑っちゃやばいと、イボツキ手袋は着けなかった。以前登ったときは、あまりたいしたこと無いなあと思いながらスイスイと登ったが、やはり下りは怖い。急なところでは、足場を見つけるのに一苦労。見つかるまでは鎖を持つ手に自然に力が入る。いくつもの鎖、そしてほぼ垂直な鉄橋子。幸い誰にも行き会わず、焦ることなく無事下ることができた。

遭難碑のある岩場慎重に慎重に そしてわずかで慰霊碑のあるところに到着。地図には東を巻くとあるが、特に立ち入り防止の表示もない。以前登りではここを登ったので下ってみる。
 確かに用心しないと危ない。今にも折れそうな立木がある。あまり信用しない方が良さそうだ。張り出した岩が邪魔になって身体が降られそうになる。何かに掴まらなければ…

 そこにはもっこりと盛り上がった人間の頭くらいの岩がある。それに抱きついて無事クリアー。登り側には、枯れ枝でこの岩場へ来ないようにブロックされており(以前はなかった)東側へのコースを取るようになっている。登る人はたぶんこちらには来ないだろう。

堀切で妙義神社から歩いてきたという単独行氏と今日初めての遭遇
「いやあ、誰も会わないと、やっぱり心細いね」等と話を交わす。ここで樹林の中にそびえ立つ鷹戻しをスケッチし、しばし一休み。おっと、30分も休んでしまった。さて残り半分くらいか、頑張ろう

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猿軍団出現!! 素晴らしい紅葉