西上州 三ツ岩岳(1,033m) 2000年4月29日(土)晴れ
三ツ岩岳にて「アカヤシオ」
さあ、西上州にアカヤシオの季節がやってきた。
その中でも花が多いと言われる三ツ岩岳に登りたい。でもダム工事で通行止めとのこと。まあ、近くまで行けばどうにかなるだろうと出かけてきた。結果は山肌を埋め尽くすピンクのアカヤシオに感動でした。
【行 程】 砥沢林道…尾根…真ん中の岩峰……山頂…………林道
0900 0910 1000-1035 1045-1305 1330
【地 図】 1/25,000図 十国峠 西上州・妙義(昭文社エアリアマップ15)
大仁田ダム建設のため、道路は通行止め。
数年前からこの近くの烏帽子岳、三ツ岩岳、大津等は登ることができない。西上州ファンの私としては寂しい限りである。まあ、登山口までは無理としても、付近に車を止めて登れば行けるだろうと考えて行ってみることにした。
しかし、里宮橋手前の林道分岐で交通整理員がいて「この先は通行止めです」…「歩いてではどうですか?」「駄目です。危険ですから」…じゃあ、しょうがない。諦めて次の予定地、大岩に向かおうと砥沢へ抜ける林道を走る。ここは最初舗装されていなかった。そして落石も多いが通れますよとの監視員の言葉を信じて先に進む。すぐに舗装された道となり。ふと上を見上げるとピンクの色付いた岩峰が見える。地図から見ても三ツ岩岳に違いない。
地図を確認、う〜ん、このあたりからなら無理すれば登れそうだ。よし、登ろうと決意し、急な坂を藪こぎしながら尾根をめざす。それもつかの間、すぐに尾根にでる。帰りに迷わないようにビニール袋を枝にくくりつける。ここからはずっと尾根歩きだ。ほとんど人は歩いてないと思われるような感じで藪が濃い。でも古いテープがたまに見られた。そして前方にアカヤシオの群が見えてきたら山頂は近い。まず最初の岩峰の手前に見晴らしの良い場所があった。しばし展望を楽しむ。そしてどこから登れば山頂に行けるかと観察する。
右手から登るとする。そしてアカヤシオ咲き乱れる山頂は後の楽しみとして、真ん中の岩峰に登る。首の欠けた石像が鎮座する岩は絶好の展望台。ここでしばらく休憩、スケッチを楽しむ。色づいた山は賑やかで描きやすい。
さあ、念願の山頂へと向かう。
おおっ、なんと東の尾根へとアカヤシオが更に凄みを増して連なる光景に圧倒される。山頂を通り過ぎ、東に続くダム方面への正規のコースをたどってみる。眼下には音を立てて工事が進んでいる。う〜ん、あれじゃあ通行止めもやむを得ないなと感じた。
お陰で誰も登ってくる人もなく、たった一人の山頂。これほどのアカヤシオの群落は今まで見たこともない。時のたつのも忘れ素晴らしい時間を過ごす。ここでまたスケッチ、まったくピンク色さえ持っていれば事足りそうだ。
ビールを飲みながらスケッチをしてのんびりと2時間以上も過ごした。アカヤシオに見とれていたが、展望も申し分ない。西上州の山々が手に取るようだ。
妙義、鹿岳、四ツ又山方面を望む
さあ、下山するか、次はあそこに見える大岩、碧岩をめざすぞと来た道を戻る。程なく登りに付けたビニール袋を見つけ回収し急坂を林道に出た。下りは25分弱であった。
追…この砥沢林道は結構、石が転がっています。もし行かれる場合は運転に気を付けて通過しましょう。もしトラぶってもほとんど通る車はないようです。