冬を探しに、剣の峰・角落山 98年11月21日(土) 晴れ
鼻曲山大天狗より望む角落山(真ん中のとんがり)後方は榛名、赤来方面その昔、角を切り落とされた鬼が逃げ込んだという伝説のある角落山。残念ながら角は落ちてなかったが、静かな初冬の雰囲気を感じる山歩きでした。
【山 名】 上信越 剣の峰(1,430m)・角落山(1.393m)
【メンバー 】 単独
【行 程】 霧積温泉…ホイホイ坂……十六曲峠……剣の峰………角落山
0710 → 0800 0830-0840 →0920
1100← 1035-1020← 0935
【地 図】 軽井沢(1/25,000図)、軽井沢・浅間(昭文社エアリアマップ1/50,000図)
新幹線に取って代わられ往時の繁栄が偲ばれるJR横川駅の先から旧国道18号線に入り、わずかで坂本から霧積方面へ向かう。群馬の秘湯と銘打った温泉への道は狭く緊張するが紅葉の名残で気持ちよい。登山口にある霧積温泉、優雅に水車が回っている。その前の広場に車を停めホイホイ坂を登る。日陰には昨夜降ったのか粉雪がうっすらと道を覆っている。
ホイホイという名前ではあるが、朝いちの寝ぼけた体では、そんなに軽快には歩けない。しかしそれも束の間、金湯館への分岐から気持ちよいブナ、ミズナラ、カエデ等の雑木林の道となる。落ち葉や霜柱を踏む音が心地よい。やがて鼻曲山への分岐を右にとるとカラマツが多くなってきた。紅葉の時期は綺麗だろうなあと思っていると十六曲峠に到着。これよりガイドブックには「稜線上の縦走路は露岩の悪場が多く、東へたどると犬泣かせ、親泣かせのヤセ尾根を…」とあり、歩いてみたいなあと思ったがそのような道は見あたらない。で、普通通りの気持ちよい小道を歩く。ときおり強い風が吹き荒れるとかなり寒い。樹間から浅間隠山がのぞいている
途中一カ所だけちょっとしたガレ場があったが、ちゃんと丸太が架けられており全く問題はなく緩やかな上り下りである。コガラやコゲラが鳴いている。そして急な登りになり剣の峰へはあっけなく到着した。先着一名の単独行氏と冠雪した浅間山、谷川連峰、眼前の浅間隠山の展望を楽しむ。日光白根山や燧ケ岳も見えている。後で歩く鼻曲山方面も結構な眺めだ。西には鬼が逃げ込んだという角落山、ちょっと標高は低いがもっこりした格好良い山だ。
さあ、出発だ。一旦急激に下り、そして登り返しである。まずは背丈ほどもあるササの道を潜るように下る。次に幾つかの鎖やロープで急激な下りであっという間に鞍部にでる。そして露岩と雑木の中、女坂コースを一気に登り赤い鳥居のある角落山頂に到着した。ここにも単独行氏の先着一名。神社に両手を合わせていた。
木々の間から眺める展望は背の低い私にはちょっと見にくい。でも背伸びしてみる冠雪した山々はなかなかのものである。上毛三山、上州武尊もバッチリだ。神社に家内安全、交通安全etcをたくさんお祈りし、備えの雑記帳に入山記録を記す。残念ながら角は見あたらなかった。
この山頂から眺める角落山魂、凸凹していて格好いい山であった。さあ、次は鼻曲山だっと、元気に往路を十六曲峠まで戻った。
このあと続けて鼻曲山から留夫山と歩いたんですが、角落神社でのお祈りがきいたのか、生きた心地のしなかった、熊に襲われるという、アクシデントに会い事なきを得てホッとした次第である。興味のある方は上信越のやまある記「鼻曲山」をどうぞ