雨の表銀座縦走
その2
燕山荘〜大天井ヒュッテ

2000年9月23日(土)雨〜25日(月)晴れ

表銀座縦走路から蛙岩、燕方面を望む

さて、表銀座縦走路の核心部、アルペンムード満点の爽快な稜線歩きだ。でも、今日は雨とガスでちょっと残念

雷鳥だ
 燕山荘で話をした男性。行き先は同じのようだ。少し足が悪いと自分で言ってた(以後Aさんと記述)が聞けばなかなかあちこちの山に行っているらしく経験も豊富らしい。この方と最終日までところどころで楽しくご一緒することができた。
今日の天気は雷鳥が散歩するには絶好の環境のようだ。わずか数mまで近づいて、まるで道を案内するかのようにゆっくりと歩いている。目のところに赤い帯で化粧しているのがオスだろうか?

蛙岩蛙岩
この縦走路、本当は正面に槍ケ岳が見えるらしい…でも今日はお預け。遠望は聞かないまでも視界はかなり良い。雨もまだそうひどくはない。快適に砂礫の道を上り下りしながら進む。振り返れば燕山荘方面の展望が素晴らしい。
蛙岩とはここのことを言うのだろう快適に歩いてきた縦走路であったが、いったんここが関所のように狭くなっている。蛙がゲコゲコ泣くから蛙岩とかいてゲエロイワと呼ぶのだろうか?どう見ても岩の形は蛙には見えない


大下りの頭大下りの頭
一人の青年が写真を撮っていた。槍ケ岳方面はめまぐるしく動く雲。あっ、槍かな!!。いいねえ、こんな感じの山もなどといいながら、お互いに記念写真を撮りあう。Aさんも遅ればせながら到着だ。この先、切通し岩の分岐までこの青年とご一緒する。
快適だった縦走路もここでいったん大きく下る。




大天井方面を望む大天井はまだ先かなあ
この写真の奥に見えるのが大天井とすれば、まだまだ先は遠い。
稜線の紅葉はまだまだといった感じ、ときどきナナカマドの赤い実が目を楽しませてくれるくらいだった。今年の紅葉はちょっと遅めなんだろうか?



小林喜作氏のレリーフ

梯子喜作新道
梯子場で青年がポーズをとってくれた。カメラのレンズに水滴がついてどの写真もちょっと変な感じだ。
この道を開拓したという小林喜作氏のレリーフが岩にはめ込まれていた。この人のおかげで、この素晴らしい縦走路で槍ケ岳を目指せるんだな、と感謝しつつわずか登ると切通岩の分岐だ。



切通岩から右手へトラバース天井岳山頂はパス
分岐を左に行けば大天荘経由で山頂、右に行けばトラバースして大天荘ヒュッテ。大天井岳は200名山らしいがこの天気では展望も期待できない。それに大下りからここまで意外と時間かかってしまったので山頂はパスと決め青年と別れる。青年は大天荘でテント泊とのこと。頑張るなあ…
再び単独となる。トラバース道は以外と険しい。雨に濡れた鎖場や急な下りの岩場を慎重に歩く。




大天井ヒュッテようやく大天井ヒュッテ着
トラバースも無事通過、砂地の道をジグザグに急降下すると今宵の宿に到着。このころ雨も強くなっていた。しかしついたヒュッテはなぜか寒々しい。その訳は…
「こんにちわ、宿泊お願いします」「いらっしゃい、雨の中大変でしたね」「今日は混んでます?」「この天気であなたが一番目ですよ…」。どおりで寒々しいと感じたわけだ。もしかしてこのまま一人だったら寂しいだろうなあ…
確かにこの雨の中、出会ったのは、Aさんとテント背負った青年の二人。うわっ、寂しそう…
しかし、この後西岳方面から男女の二人連れ(ご夫婦)、そしてAさんが到着した。
今宵はこの4人です。食事どきはこじんまりと一つのテーブルで4人仲良く団らん。部屋は広々とまるで個室状態。食後はオリンピック観戦。日本サッカー、アメリカに1点リードで前半戦終了。おっ勝つかな、明日の天気はどうかなと夢見て就寝となった。雨はまだ屋根をたたいている
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