紅葉の北アルプス

1999年10月9日〜11日

涸沢から見た北穂高岳方面

涸沢から見た北穂高岳方面


北穂への岩稜の登り北穂南稜から北穂高岳へ

  涸沢小屋の右手からガレ場の道を登る。眼下に涸沢カールの色とりどりのテントが美しい。暑くなり半袖となる。今の季節、3,000m級の山で信じられないくらいだ。そして鎖、鉄梯子でちょっと緊張するが足場はしっかりしている。このあたりからは前穂高や奥穂高の展望が素晴らしい。今宵はまたテント泊なので急ぐ心配はない。ゆっくり写真など撮りながら登る。ザックも軽くて快適だ。
しかし、涸沢カールから見たら簡単に登れそうに見えたが以外と長い登りだ。

 

 

人面岩?人面岩

登ってくる登山者の安全を気遣うように、ちょっと厳しい顔をした感じの岩。本当に人間によく似ている。
ここらあたりから岩稜をジグザグに急登、そして痩せた尾根を過ぎると鎖場となる。やがて北穂高小屋が見えてくると山頂は近い。しばしひと休み。キャンプ場を過ぎて南峰直下の分岐、ここより最後の登りを頑張るとさえぎるもののない北峰山頂だ
素晴らしい展望、しかし山頂は沢山の人出大にぎわい。さてどこに座ろうか?

 

北穂山頂から槍ガ岳を望む槍ガ岳を望む
 眼下に大キレット、そして天を突く槍ガ岳への稜線が見事だ。昨年の夏に槍ガ岳から奥穂高まで縦走したとき、生憎の天候で展望があまり良くなかった。お陰で大キレットや飛騨泣きをそれほど不安なく歩けたが、この豪快な展望が見えていたら結構ビビッタだろうなあと感慨も新たに縦走路に見とれる。涸沢岳方面の垂直の岩場にはクライミング中の人影が見える。凄いところを登るものだ

 

涸沢岳へ向かう岩場の下り落石怖い涸沢岳への岩場岩場に緊張

 鎖場や鉄梯子、緊張の連続だ。急な登りに沢山の人が取り付いている。
途中大きな人の声がしたような気がした。途中の岩場にはすれ違いや譲り合いのためにところどころ人溜まりがある。さあ、次は登りかとその光景を眺めていたら「ラクッ!!」と声が掛かる。
ガラガラッと拳大の石が落ちてきた。前方約10m、しばらく人がとぎれて登ろうと休憩する。

 

 

涸沢岳山頂涸沢岳北穂山頂に舞うヘリコプター
落石の不安に耐えようやく涸沢岳到着。山頂は大混雑
奥穂高岳への登りもかなり渋滞している。行くのやめようかなとゆっくり休憩しているとヘリコプターが飛んできた。眺めていると北穂山頂まで飛んで山頂でホバリングしている。何だろうと凝視するとオレンジ色の服を着た二名がロープで山頂に下りた。
「おっ、事故のようだ」と双眼鏡を除く人の声、そして人を吊り上げている。あとで分かったことだが山頂手前で落石事故があってその救助だったとのことだ。