しまなみ海道サイクリング
その3

ぼっちゃん
松山〜八幡浜〜大分へ
 道後温泉に行こう!そよ風号で行っても30分くらいで行くんではと思ったが、夜間だし道もよく分からない。126km走った体は「早くお風呂に入りたいよ〜」と悲鳴を上げている。ということで市電で行くことにした。ごとごとと進む電車もなかなかいい雰囲気です。できれば坊ちゃん電車に乗りたかったけど、夜は動いていないようです。
 JR松山駅から乗って終点で降りる。少し歩くと目的の道後温泉はあった。この温泉、色々なパターンで楽しめます。一番高いのは「貸しタオル、浴衣、お茶、坊ちゃん団子付きで個室…1,500円」。庶民には「お風呂はいるだけ…400円」です。やっぱお風呂は素朴が良いよね〜と我が輩はもちろん400円でゆっくりと足をもみほぐししっかり暖まりました。これで明日も頑張って走れるぞ〜。
 ちょっと寂しいアーケード外を見物した後ホテルに戻る。ビールで乾杯。そして早めに就寝する。
 さあ、今日は八幡浜からフェリーの旅です。発時間までに間に合わないとやばいので早めに宿をでる。
松山空港方面へ向かい国道56号線経由で伊予市をめざす。そして国道378号線に入る。海岸線に出る前にえ〜っ、こんな坂道は想定外だよってな感じの三秋峠です。結構体力使いました。
 しかし苦あれば楽ありってのは世の道理です。その後はスイスイと快適な下りです。ビューンと下っていくと海が見えてきました。
 後は長浜迄快適な海岸線の走りです。爽やかな海風に力を借りながら快適に走る。でもこの海岸線は西になるため、太陽がなかなかあたりません。あまりスピード出すと寒いのでのんびり走りましょう。
 大洲市に入ると「高波」という珍しい標識がありました。(写真にマウスを乗っけてね)風の強いときは道路まで波が上がって来るんでしょう。今日は凪でそんな気配は全くありません。
 伊予長浜駅に到着。ここで今後の進路をどうするか思案です。予定では大洲経由だったんですが、そのコースは長〜いトンネルと結構な上りがあるようです。もし上りに時間を要したら出発時間に間に合わないかも…駅前にいたタクシーの運ちゃんに、海岸線の道の状況を教えて貰う。「大洲より1時間くらいは早いかなあ…トンネルもできて坂道もちょっとは楽と思うよ。頑張ってな」と送り出していただいた。大洲も思い出の地で訪ねたかったが、万一のトラブルでフェリーに間に合わないと大変です。やはりラクチンコースにしよう。
 長浜の町を抜けると大きな橋を越えなければならない。ここで超ビックリに出くわす。横風が強くて前に進めないんです。両側には山が聳える入り込んだ川?凄い風です。山の方からはどんどんとガスが流れてきて視界も効かない…え〜どうなってるの?こっちの道選んで失敗だったかなあ…行手の空もどんよりとしている。しかし風の流れは強い。橋の中央まで頑張ると急に視界が開けた。鉄橋らしい物が見える。そして川岸にはカメラマンが沢山いた。 そう、ここはこんな感じで変化のある光景が見られると言うことで人気のスポットだと教えて貰いました。通りすぎて小高いところから眺めると、海の方まで、ず〜っとガスの道が出来ていました
 橋の通過では凄い風で驚いたがその後は気持ちよい青空です。太陽もあたるようになってきて暖かい。時々漁港何か現れて変化のある海岸線の走りです。しかし快適な走りもいよいよフィナーレか?磯崎あたりから上り坂となりました。タクシーの運ちゃんが話していた磯崎トンネルです。だらだらとした上りで疲れました。ちょっとシャリバテのようです。路側に座り込んで羊羹や飴で腹を満たす。そして塩をなめる。塩分はあまり消費していないんでしょうが水を飲む時ちょっとなめるとなんか体力回復したような気になります。さあ、元気出して走りましょう!
 佐多岬方面への分岐に到着です。時間があったらこちらを走り三崎港からフェリーで佐賀関へ渡るのも面白そうです。今度来るときはそちらも検討してみたいなあと思いながら八幡浜方面へ曲がる。この後も上ったり下ったりの道が続く。なかなか厳しいですねえ。そして名坂トンネル。ここんじゃ横に自転車歩行者用の立派なトンネルがありました。交通量が多いので本当に安心で助かりました。そして愛宕山トンネルを過ぎると眼下に八幡浜が見えてきました。やった〜、これで坂から解放されたとほっとしました。
なかなか疲れたコースでした。
 八幡浜は「四国・九州を結ぶフェリー発祥の地」らしいです。大きなスクリューのモニュメントがありました。乗船まで1時間半ほどの余裕で到着です。
 名物の「じゃこ天」を食べましょう。
「じゃこ天」とは、主に愛媛県の宇和海(豊後水道)で水揚げされる小魚、「ハランボ(ホタルジャコ)」の、頭・うろこ・内臓などを丁寧に取り除き、骨ごとすり潰して油で揚げたものです。天ぷらのように衣をつけるのではなく、すり身を小判型にしてそのまま揚げます。
なかなか美味です。お土産も調達して出港を待ちます。
 大きなフェリーですねえ。続々とトラックが飲み込まれていきます。自転車の我が輩は一番最後でした。八幡浜からは臼杵へのコースもあります。時間があったので臼杵まで行って大分まで走るのも良いかなと思ったんですが、臼杵から大分までは結構時間がかかるようなので諦めました。今度は臼杵石仏を眺めながらの旅も考えてみようかなあ。夢は色々と膨らみます。
 自転車はこのように固定してくれました。ロープを掛け形ばかりですが車止めをします。料金は2,620円(2等1名)、自転車は800円です。手荷物は500円なので輪行袋に入れればもしかして500円だったのかも知れません。でも、手間を考えれば分解しないで良いのはラクチンです。
 2等船室はだだっ広い部屋です。みな談笑したり寝転がったりしてくつろいでいます。これから二時間半の洋上の旅、甲板に出て白い航跡や飛び交うカモメを見ていると心が和みます。いいなあ、船の旅って…
更にのんびり出来るように展望室にどっかりと腰をかけてビールで今回のサイクリングが無事終わることを願って1人乾杯です。おつまみはおみやげに買ったじゃこ天です。
海岸沿いに石油コンビナートでしょうか、ものものしい景色が見えてきました。そろそろ別府港に到着の様です。先ほどまで晴れていたのに別府はどんよりとした雲が上空に漂ってます。
 列車の発車時間までまだ時間があるので、別府で温泉でも入ろうかと思っていたんですが、どんよりした空のせいかそんな気になりません。肌寒いので走って体を温めようと大分駅まで走ることにしました。
 別府は小学校の修学旅行ではじめて訪れた場所です。大分県生まれですが、故郷は山の中、別府湾を見て海は大きいなあとか沈む太陽の大きさにビックリしたのは大昔のことです。別府市内は車が多くて少し緊張しましたが、郊外に出ると海岸線の走りよい道になりました。
 大分へ向かう国道10号線は高崎山あたりから大分市内のちょっと手前まで立派なサイクリング道路です。今回のサイクリングで一番素晴らしかったです。景色と言い道路の状況と言いこんなサイクリングロードが沢山出来たらいいですねえ。
 いよいよ今回のサイクリングもフィナーレを迎えました
。まだ時間も余裕があるので今回の旅を振り返りながらのんびりと大分駅を目指しました。そして乗客でごった返す大分駅に到着です。何でこんなに混んでるの?と思ったら別府で催し物があってそこにみんなが向かっているようです。汗をかいた洋服を着替えて列車を待ちます。
 改札口には門松が飾られています。そういえばもうすぐお正月なんですねえ。久留米まで「ゆふ6号」で4,100円の旅です。
ほんとはもう一日休みに余裕があれば大分から湯布院まで走りそこで温泉を堪能し一泊。そして翌日久留米まで走って帰るというのも考えたことがあります。前回挑戦しようとした時、三日間の休日があったんで考えていたんですが天候不順で断念。今回の二日間コースになったわけです。
 今度はどのコースにしようか?などと考えながら列車に揺られ久留米に到着。自転車を組み立てて最後の走りです。といってもたった5分ほどですけど…
今日は約82km、二日間で208kmのサイクリングは終わった。

アルバムはこちらをどうぞ(107枚もあるんで時間のあるときにどうぞ)

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