耳納スカイライン
田主丸から眺める耳納スカイライン、あそこ走ったんだなあと感動
北海道から九州へ転勤となった。冬も自転車に乗れるぞ〜と嬉しさ百倍。しかし、今日走ってみて分かったが、果たして暑い夏に走れるか心配になってきた。
走った日 05年9月12日
コース 久留米市自宅〜高良大社〜耳納スカイライン〜鷹取山〜田主丸〜自宅
走行距離 約60km
標高差 約800m
引っ越しのバタバタで身体が鈍っており、ちょっと走って気分転換しようと近くを流れる筑後川サイクリングロードへ行ったのは台風通過後の先週のことです。イメージしていたのは帯広で楽しんだサイクリングロードのような道でした。しかし、台風の影響でしょうね、水溜まりも多く、避けようとして草地でUターンしようとしたところ失速して立ちごけしてしまった。九州での初転びです。いやあ、まいったね(^_^;
気を取り直して走るが、所々にドロたまりが出来ていてビチャビチャと泥を跳ね上げる。タイヤはとられる。自転車は真っ黒になる。そしてとうとう極めつけ、泥に負け乗れなくなってしまった。ブレーキ回りにも泥がべったり張り付いてもう駄目だと諦める。転ばないように下車したが、靴も泥に埋まってしまった。百年公園の近くの川にで「そよかぜ号」の泥を落とし、九州初のサイクリングは惨めな結果に終わってしまった。
傷心の中、会社で「耳納スカイラインというのがあるよ、自転車で走れるよ」との情報を貰った。なるほど、あそこなら楽しめそうだ。いつか行ってみようと思っていた。週末は昔お世話になった方達へ「九州に来たよ、よろしくね〜」と挨拶に伺う予定があった。その予定を一日でこなし日曜日の予定が空白となったのだ。「よし、耳納スカイラインへ行くぞ」とファイトが沸き上がってきた。今度こそ九州のサイクリングを堪能するのだ!
田主丸方面より耳納連山を望む(帰路にて)
まあ、距離にして60km位だからのんびり出かけてもいいかなと、10時位の出発。まずは自宅から久留米駅の近くを通って高良大社への道をめざす。街の中は非常に走りづらい。北海道と違って車は多いし道は狭い。そして信号も多い。高良大社の登り口、一の鳥居に付くまでに疲れてしまった。
しかし、いよいよこれからつづら折りの楽しい登りが待っている。ここでへこたれてはいけない。せっせと登ろう。まずは約3km、標高差160m程の登りだ。久しぶりの走りは身体がぎこちない。それに暑さも加わって高良大社前に着いた時はへとへとだった。
高良大社
眼下には久留米市内が見える。茶店のベンチで一休み。これから先のことを考えると水が一本では足り無さそうだ。ポカリスエットを一本購入。それにしても暑い。
さあ、先に進もう。耳納スカイラインへの挑戦は始まったばかりだ。またつらい登りが始まった。しかし登りがあればきっと下りがあるはずだ。鬱蒼とした杉林。神社の雰囲気がしっかり醸し出された樹林帯をせっせと登る。久留米ツツジ公園からは少し下りがあったが、総じて登りが続く。
それにしても暑い!軽いギアで亀のように進む。
暑さに負け木陰でペタリと座り込む。売店で買ってきたポカリスエットが有り難い。まだまだ登りは続きそうだ。もう今日はここらでリタイヤかなあ…
と弱気になっていたところ女性サイクリストが「こんにちわ〜」と爽やかな声を残し坂を上っていった。う〜ん、負けられない頑張るぞとの気力が沸き上がってきた。しかしこの坂をすぐに登りはじめるのは無理。いったん少し下って調子を合わせて再びペダルをこいで登る。

標高500m付近 疲れました
このスカイラインは「漱石の道」として夏目漱石の句碑がところどころに建っています。今日はせっせと登っているのでこれらを見る余裕はありませんが、今度はこの句碑を眺めながらのんびり歩いてみるのも風流かもね。
そんなことを想いながらせっせと登ります。広川らの方へ下れるという三叉路の峠にようやく辿り着きました。男性二人のサイクリストが休んでいた。「どちらから?」「鷹取山の方から登ってきました」「ひえ〜、凄い登りだったんでしょう?」「はい、頑張りました。」と会話を交わし一休み。道ばたには木の枝が落ちて足りするから気を付けてねとのアドバイスを戴きました。その横の広場、先程爽やかに追い越された女性が休んでいました。
「こんにちわ、きつい登りでしたねえ」と話しかける。タフなはずです。この女性トライアスロンをやってて今日はそのトレーニングとか!これから下って時間があればもう一度登ってこようかな…
だって。う〜ん、凄い!いろいろと久留米その他で行われるサイクリング大会のことを教えていただきました。この先の道路のことも「これから先は上ったり下ったりが続くけど、ここまで来たらもう大丈夫ですよ。雨水溝の蓋がないところもあるから気を付けてね」と具体的なアドバイスを貰って元気百倍。いつの日か再会をしたいですねと挨拶しかんかけ峠をめざす。
教えて貰ったとおり、上り下りが続く。やはりただひたすら上るよりこんな道が変化があって楽しいですねえ。いつのまにか「かんかけ峠」を過ぎてしまったようだ。この峠から降りてもいいなと思っていたが、これなら鷹取山までは頑張れそうだ。快適な上り下りが続き、「星のふるさと 星野村」の看板が見えた。ここから左にわずか上って鷹取山直下に到着。せっかくだから山頂まで行ってみようと自転車を押して登った。
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真っ直ぐ行けば星野村 なんかロマンチックな感じ |
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鷹取山 頂上です |
頂上までほんの数分、ベンチでは3人の男女が展望を眺めながら食事中だった。普段なら眼下には田主丸の町並み、そして幾重にも重なった山並みがみえるようだが、あいにくガスが出てきて田主丸側は何も見えなかった。
頂上にて そよかぜ号もお疲れモードです
さあ、待望の下りです。どんな下りかなあと期待は膨らむ。いよいよ下りに突入。いやはや凄い下りです。狭くて曲がりくねった急勾配、楽しむ余裕は全くなし。ただひたすらブレーキを掛けながら下ります。途中の日陰では路面が濡れているところもありこわごわと下ります。う〜ん、下りも疲れますねえ。途中、水場がありました。北海道だったらエキノコックスが恐くて登山中など生水は飲みませんでしたが、九州ではそんな心配はないでしょう。グビグビとのどを潤しました。帰ってからの水割り用にも確保しました。これがいいんですよね。あそこ頑張った走ったんだなあと想いながら飲む水割り、最高です。

水場 のどを潤しました
無事に下り終えました。所々に巨峰のブドウ園がありました。楽しそうに親子連れがブドウ狩りをやっている光景やたわわに実った稲穂越しに耳納連山を眺めながら、国道を久留米まで走りました。本当はサイクリングロードを走って戻りたかったんですが、まだ台風の影響で泥があるだろうなと敬遠した次第です。
走り終わっての感想
いやあ、暑さといつまでも続く登りにまいったサイクリングでした。もう少し涼しくなってまた再挑戦したいですね。このサイクリングは地元の人達に結構愛されているようです。また頑張りやのサイクリスト達の間では峠までのヒルクライムへの挑戦も行われているようです。
それにしても暑かった。帰ってからのビールの旨かったこと。最高でした。さて、今度はどこを走ろうかなあ。
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