思いがけない快晴 八ヶ岳!!
2001年3月18日(日)小雪のち曇り、晴れ
地蔵尾根の下りから望む阿弥陀岳アイゼン、ピッケルを使っての厳しい登りに挑戦したい。そんな気持ちで南八ヶ岳の阿弥陀だけをめざした。しかし…
阿弥陀岳へはトレースが無かった。しかも天気は悪い。あきらめて赤岳に挑戦(^^; しかしこれが幸いした。山頂では快晴となり遮るもののない大展望となった。
【山 名 】 八ケ岳 赤岳(2,899m)
【メンバー 】 単独
【行 程】 美濃戸口…赤岳山荘(南沢)…行者小屋(文三郎尾根)赤岳(地蔵尾根)行者小屋…赤岳鉱泉
0730 0830-40 1050-1100 1340-1405 1525 1555
以前の積雪時、Nさんと赤岳に登ったとき時間が無くて断念した阿弥陀岳。その聳える山容にいつの日か登ってみたいと思っていた。今回、小屋泊まりで八ヶ岳を計画し何人かに声をかけたが、あいにく都合つかず結局単独行となった。当初は17日土曜日に出発と思っていたが、あいにくの雨で断念。18日は天気も回復し、午後からは晴れるとの予報。で、決行とした。単独行はこんな時は自分の意志だけで予定を変更できるのもメリットだ。しかし反面危険も多い。安全山行の決意も新たに、眠い目をこすりながら早朝3時40分伊勢崎を出発。
少〜し雨がぱらついていたが、天気予報を信じ安全運転で国道254、141号線経由、八ヶ岳横断道路を走り美濃戸口着。まだ少し雨模様だったが、濡れるほどでもない。登山届けを投函し凍った林道を進む。約1時間で赤岳山荘に到着。このころから結構な雪となった。普段ならここから阿弥陀岳が見えるはずだが…と千葉から来たという単独行氏と歓談。今日は赤岳を日帰り往復とのことだ。雪を眺めながら休憩していると数人の男女が到着。いやあ雪になったねえとおしゃべりしていたら、ど〜んと豪快に転んだ。笑っちゃいけない(^^;
南沢経由で行者小屋をめざす。ほとんど展望のない樹林帯を緩やかに登る。先行していた単独行氏に追いついた。一緒に一休み。「いやあ年だから、きついねえ…お宅若いから元気だねえ、俺いつの間にかOO才になっちゃったよ」と言う。「……ほんときついですねえ。やはり夜中に車とばしてくるのは疲れますね。私はOO才ですけど」としばらく談笑。我が輩の方が4つほど年輩と判明したが、まあ同年代といっても良いくらいの差である。このあたりから少しずつ急な登りとなる。雪は小降りとなり程なくやんでいた。この道は展望もなく以外とだらだらと続く。
小屋はもうすぐかなと思うがなかなか着かない。ちょっと広くて気持ちよいところで、小鳥がほんのすぐそばまで寄ってきた。雪で餌が無くてねだっているのか、何度も寄ってくる。写真を撮っているととうとう靴の上にとまった。けがをしてるようでもなし、こんな寂しい山の中で仲間にはぐれて寂しくて遊んで貰いたかったんだろうか…
小鳥と分かれるとわずかで行者小屋に到。数張りのテントがあった。千葉からの単独行氏も程なく到着。小屋は締まっているので入り口で風を避け一休み。単独行氏は天気も優れないのでここで中止とするらしい。今回は下見の山行のようだから無理はしないとのことであった。我が輩はどうしようかなあと空を見上げる。雪はやんでいたが相変わらず空はどんよりとしている。しかし時々ぼやっと明るくなる。天気予報も昼からは良くなると言っているし、雲はそんなに厚くないと判断。単独行氏に別れを告げ、アイゼンをつけ文三郎道を登る。途中で阿弥陀岳への分岐があったが、全くトレースはない。う〜ん、どうしよう…この天気で迷子でもなったらやばい、それにラッセルで山頂めざすには時間もあまりない。ということで、赤岳との分岐まで行ってみようと急登を進む。
ほんと急な登りだ。雲の動きが激しくなってきた。そしてついに阿弥陀岳が顔を見せた。やったね3人組に追いつかれる。かなりの重装備、岩登りのようだ。「どちらへ?」「赤岳主綾を登る」とのことで、リーダーらしき人がしきりに地図を見て取りつきを探していた。一瞬雲が切れ岩場が見えた。リーダーもそれを見逃さなかった。文三郎道から厳しい岩場へと向かう3人を見送り、ひたすら登る。雲が早い。写真を構えるとすぐに雲がかかる。しばらくカメラを構えて山肌を眺める。一瞬のシャッターチャンスを逃さぬように(^^;
ここらあたりが一番辛かった おっ、晴れてきたぞ!! 階段は雪で埋まってました
太陽は気まぐれ…しかし確実に天気は回復の予感がする。雪に埋まった階段、ロープや手すりを頼りに一歩一歩ステップを刻む。この登り、下りは怖そうだなあ…そしてようやく中岳と赤岳の分岐に到着。さて阿弥陀岳はどうしようかと思案する。天候はまだ不安定。視界はない。一旦中岳へ下りまた登る。誰もあるいていないような感じ。雪で吹き飛ばされたのか凍った山肌にトレースは見えない。う〜ん、どうしよう…