那須 錦秋

1999年10月24日(日)晴れ

峠の茶屋登山口付近より、那須岳を望む

【山  名】 栃木県 那須 朝日岳(1,896m)
【メンバー 】 単独
【行  程】 登山口…峰の茶屋…朝日岳…熊見曽根…峰の茶屋…牛ヶ首…峰の茶屋…登山口
      0510   0730           0825-0905  0935  1015   1055   1145
【地 図】 那須岳(1/25,000図)


小白森山の紅葉(キノコ採り) 福島の小白森山登山口でキノコ採り仲間と別れ一路、那須をめざす。小白森山では凄い風だった。Kさんより中の大倉尾根の情報を貰う。なるほど自転車で北温泉まで向かえばぐるっと回って山麓駅まで戻れるなあ。この尾根紅葉も綺麗だそうだし…
何度か道を間違いながらちょっと薄暗くなって峠の茶屋登山口駐車場に到着。外は月明かりで明るいが寒いので車内で食事をする。久しぶりのレトルトカレーだ。それにワインとスープ。日本シリーズを聞きながら明日の予定を考えていたら眠くなってきた。まだまだ早いが寝るとするか…

登山口付近の紅葉 しっかり着込んでシュラフと毛布、それほど寒くはないが狭い車内で体勢が悪い。外が賑やかなので時計を見ると24時過ぎ…明日は好天予報、ゾクゾクと登山者が集結しているようだ。夕方はかなり空いていた駐車場が大分埋まっている。空には星がいっぱいだ。
朝方はちょっと寒かった。そして朝、車の音、ライト、騒々しい雰囲気で5時頃目が覚める。外を見るともう車はますます増えている。東の空が赤く染まる。荘厳な夜明けだ。天気も上々!!

峰の茶屋はもう少し今日は混雑が予想される。北温泉経由にすると帰路が渋滞にはまりそうだと思い朝日岳から三本松のコースに変更した。紅葉は登山口付近からちょっと上が綺麗だった。鳥居をくぐり整備された階段状の登山道を過ぎると灌木帯も終わり石がごろごろした登山道となる。右手には朝日岳の岩稜が凄い。峰の茶屋までは登山者の列が続く。みな強風に前屈みになっている。鬼面山方面の笹原と紅葉のコントラストが見事だ。峰の茶屋では風を除ける登山者でごった返している。

 

強風今まで何度か歩いたが、名物?の強風はまだ体験していない。今日はそのチャンス…いやあ、凄い強風が吹き荒れていた。ちょっとの間に登山者の帽子が5個ほど飛ばされた。標柱や連れにしがみついたりストックなどで耐風姿勢をとったり…見ていると面白い、それにみんな風を楽しんでいるようだ(^^)/~~ しかし油断禁物!!慎重に剣ガ峰へ向かう。なんか鎖と階段が新しくなったようだ。このように整備されてしまうとちょっと寂しい気がする。なるべく自然のままにして置いて欲しいものだ。

朝日岳より茶臼岳方面を望むこのあたり風はそれほどでもなかったが、茶臼岳方面は気持ちよい青空だが、三本槍岳方面はガスっている。朝日岳もちょっとガスの中だ。山頂は凄い風、気を抜くと飛ばされそうだ。それに寒い。気温2℃、岩陰でちょっとひと休み。鬼面山方面の笹原がガスが切れ、ときおり太陽に照らされて輝いている。素晴らしい光景だ。

 

霧氷三本槍岳方面は相変わらずガスっている。もしかしたら晴れるかも…と思い熊見曽根をめざす。時折前へ進めないほどの強風、耳が冷たい、展望もない。かなり寒いのだろう、低木に霧氷がついている。清水平方面に少し進んだが、天気の回復は望めそうもない、青空の広がる茶臼の方を歩こうと引き返すことにした。しかしこの強風の中沢山の人達が歩いてくる。う〜ん…


牛ガ首より大倉山方面を望む朝日の肩迄戻ると茶臼岳方面は良い天気、峰の茶屋から牛ガ首をめざす。ここは吹き上げる噴煙、硫黄の匂いが異様な雰囲気だ。右下に見える池付近の紅葉が綺麗だ。日の出平方面の紅葉も期待していたがちょっと時期遅しのようだ。ロープウエイ山頂駅方面に向かう。この時期本当だったら登山者の列が続くんであろうが、今日は強風のためロープウエイは停まっているようだ。お陰で茶臼岳山頂への分岐迄は静かな歩きが楽しめた。そして峰の茶屋をめざす。この下りは朝日岳から三本松方面、そして流石山方面のダイナミックな眺めを楽しみながら下る。

峰の茶屋 峰の茶屋からの下り、ロープウエイが停まっているためかまだまだゾクゾクと登山者が上がってくる。この強風に軽装の人も多い。風さえなければ暖かい秋の陽射しが気持ちよいが…
そして駐車場についてびっくり、全く空きがないほどの大混雑。通路も車で埋まっている。そしてなんと、わが愛車も行く手を阻まれ出口がない。先に降りてきた人達も出れずに途方に暮れている。なんと非常識なんだろう、このままあてもなく待ち続けなきゃあいけないのかとせっかく混雑を予想して早く降りてきたのにと無念でならない…

 どこかに出口はないかとうろうろしていると一台の車が出そうな雰囲気…とりあえずそこに停めようとしている叔父さんに事情を話し待ってもらう。しかしそこまでたどり着くのにも苦労した。狭い歩道に乗り上げ、何度も切り返しようやく脱出できた。ふ〜…汗かいちゃった。そのあとも路肩に停めた車のため大渋滞、まったく自分さえよければよい運転手が多いのには驚いた。

 那須の紅葉に思いを馳せ、ようやくこの時期歩くことができた。紅葉もそこそこ綺麗で満足したが、出口をふさがれた駐車場、路肩に停めた違法駐車による大渋滞にちょっと後味の悪い山行となった。もっともこの時期だったら当たり前かなあ…でもマナーは守って貰いたいものだ。
ラジオでは日光イロハ坂も大渋滞と言っていた。