【山 域】 北海道
【メンバー】 酒呑童子&ひろ
【行 程】 層雲峡ロープウエイ7合目…8合目…9合目…黒岳山頂…石室の先
0635→ 0730 0750 0815
0910
1120← 1035 1015 0945
【地 図】 昭文社エアリアマップ3「大雪山・十勝岳・幌尻岳(1/50,000)
 |
前日、最高峰の旭岳の姿を見ようとロープウエイ利用で姿見の池あたりを散策した。残念ながらあいにくのガスで山頂付近は姿を見せてくれなかった。姿見の池に映る山容を見ることも目的の一つであったが、まだ池は大部分が残雪に閉ざされており、ガスが無くても映る山容は望めなかったので意外とあっさりあきらめがついた。噴煙の上がる山肌は見えただけでもまあいいか。
|
 |
ここに来た目的はもう一つ、ロープウエイ利用で1時間ほど散策すれば高山植物が満喫できるというので、その花々を愛でることである。これはばっちりだった。チングルマやアオノツガザクラ、その他白やピンク、黄色の花がたくさん見ることができた。高山植物は殆ど見たことのない妻は大感動の嵐だった。
明日の黒岳は晴れればいいねえと層雲峡温泉へと向かった。
泊まりはロープウエイ登山口駅からすぐの「ペンション ユーカラ」です。女性好みの感じ良いペンションだったがさすが北海道と言うべきか、クーラーがないのは参った。フランス料理のフルコースとワインで満足し、明日は晴れてくれ〜との思いを夢見つつ熟睡。
朝から沢山の人々
クーラーは無かったが、あまり暑くなかったので気持ちよく寝れた。さわやかな目覚めで外を見ると、快晴!!やったね。ロープウエイ始発は6時です。じゃあ、ちょっと早めにと駅に行くとなんと団体さんの大行列がず〜と外まで並んでいる。ええっ、何これ?こんなに人気あるの〜、参ったなあ。聞き耳を立てているとこの団体さん、ロープウエイデ登ってそのあたりを散策してすぐ降りるとのことらしい。混んでるので上では15分位しか時間がないとガイドさんが説明している。もし次のに乗れなければ登ってすぐ降りてくるしかないとの説明に何人かが文句を言っている。「団体行動ですからねえ、申し訳ないですけど時間を守って下さいね」とかわいいガイドさんは苦しい説明をしていた。
ラクチン登山だ\(^o^)/
混んでるので少し始発が早くなったのかギュウギュウ詰めにされてようやく乗り込むことができた。五合目でリフトに乗り換えてさらに7合目までラクチン、ラクチン。足下にはすでに高山植物が沢山咲いていた。しかしこれは人工的に植えられたもののようだ。リフトを降りるともう7合目。こんなにラクチンしていいのだろうか?しかし今日はあまりのんびりしておれない。こんな時にはほんとありがたいなあとの思いだ。
 |
ここから先は団体さんの喧噪もなく静かな山歩きとなった。樹林帯の中歩き始める。白樺と青空のコントラストが綺麗だ。急登で振り返れば眼にはいるのは山ばっかりだ。昨日は丘やお花畑ばっかりみていたので、えっ、こんなに山ばっかりの所もあるんだあと妙に感心した。残念ながら山の名前はよく分からない |
 |
登りは途中から大きな石のゴロゴロとしている道となる。7合目までもラクチンしたのだから、もう後はわずかだろうとの思いが災いしたのか、以外と疲れる登りだ。それに日差しが暑い。痛いと言った方が正解かなあ、澄んだ空気を通して肌に届く紫外線が本州以上にきついなあと感じたのは気のせいだろうか?
塩気のないおにぎり(-_-;)
まだ少ししか歩いてないのに腹が減ってきた。木陰を探し、ペンションで作ってもらったおにぎりを食べる。大きな海苔巻きのおにぎりだ。しかし塩気がない。北海道のおにぎりはこんな感じなのかなあ、それともフランス料理の夕食だったし、おにぎりに塩をつけるの知らないのかなあ…でも空腹は満たされるのでありがたいことだ。
エゾリスと見つめ合う
ようやく8合目に到着した。コースタイムでは山頂まで1時間10分のはずだったのにすでに8合目で1時間経っている。この調子だったら山頂までしか行けないかもしれないなと時間が心配になる。おっ、なにかちょろちょろしてるぞ!よく見るとリスがお出迎えだ。足下にまで寄ってきてじっと見つめられる。眼と眼があった。何か語りかけているような感じだ。写真撮ろうとしたら、恥ずかしいのか藪の中に隠れてしまった。残念。
 |
樹林帯を抜けつづら折りに歩き始めると山肌がウツギやフーロ、キンバイソウ?、カラマツソウ、ハクサンチドリ、エゾツツジ、キキョウ等の花で賑やかになってきた。眼前には大きな岩が見え始める。こうなると現金なもので疲れも吹っ飛ぶ。8合目まであんなに時間かかったのに9合目、そして山頂とあっという間に到着した。 |
 |
黒岳山頂です。
おおおっ、なんだなんだこの大展望は…先ほどまでとは全く様相を変える伸びやかな山容。残念ながら山座同定はできないが、展望盤にかかれた山々をひとつひとつ確認する。緑と青空、そして白い雲と残雪。う〜ん、素晴らしい眺めだ。ひとしきり展望に見とれていたが、足元を見ると花々もこっちを見てよ〜と声をかけてくれているようだ。
北海道の山はご機嫌で出迎えてくれた。いやあ、良かった良かった。昨日旭岳の山容が望めなかったのでこの喜びは格別だ。なにしろ、天気悪かったらしょうがないや、またくればいいからなんて簡単には再訪できないんだから…北海道は遠い(^_^;)
花々が勢揃い
予定よりは遅かったが以外と早く着いたので、雲の平あたりまで足を延ばそうと山頂を後にする。なだらかな下りはまさにお花畑だ。コマクサだあ、おおっ、あんなに群落してるコマクサを見るのは久しぶりだ。石室への下りはちょっと急だったが、道々花に見とれて歩いているとあっという間に到着した。石室あたりはチングルマの群落だ。まだ時間あるのでもう少し先まで言ってみることにした。いやあ、気持ちよいなあ、平坦な道が続く。この道を通って旭岳への縦走は気持ちいいだろうなあ…
でも今日はここまでだ。いつの日か再訪できることを願って引き返すことにした。途中女性の指導員がいたので知らない花の名前を教えてもらった。「可愛いでしょう、これはチシマツガザクラ、こっちはユキノシタ…」我が子を見つめるような優しい眼差しで花を眺めていた。
団体さんだあ
さて、石室からいったん登りだ。だいぶ人も多くなったようで、山頂はまた団体さんでごったがえしていた。先ほどまでは快晴だったのに、残念ながら雲が増えてきた。この団体さんは、あのくっきりとした景色は望めなかったろうなあと思いながら、やっぱり山は早いほうがいいねえ、良かったねえと改めて妻と感動を思い起こす。のんびりしていたら団体さんが下山を始める雰囲気が漂ってきた。そのうち「第1班集合〜」と声がかかる。いやあ、この団体さんの後になったら大変だと急いで荷物をとりまとめ下山を開始する。
クロユリ発見!
下りも花に見とれながら歩く。まだまだ沢山の人達が登ってくる。やっぱり人気の山なんだなあ…確かにコースタイム1時間10分でこんな素晴らしい山にこれるんだから人気ない方がおかしいよね。下っているとおばさんが何か覗いている。何かあるんですか?と声をかけ覗くと「クロユリです」「いやあクロユリがあるって聞いてたんですが、見かけなかったんで心残りだったんですが…」とじっくりと眺める。ちょっと時期は過ぎていたがクロユリはクロユリだ。おばさん曰く、「そんな珍しく無いですよ。このあたりの道には結構ありましたよ」だって…
疲れてヒイコラ言いながら登っていたので気がつかなかったのだろうか(^_^;)
そうそう下りで珍しいの見ました。竹の花です。私は見るの初めてでしたが妻は以前見たことがあるとのこと。竹の花は滅多に咲かないそうで、咲いたときは何とかと聞いたことがあるような…
また来たいねえ
無事下山して7合目のパトロール事務所で下山の記帳を行った。すると、お疲れさま、どうでしたと声をかけてくれて綺麗な紅葉時期の絵はがきをもらった。「こんな絵はがきもらったら、又秋に来たくなっちゃいますね。ありがとうございます」といって礼を述べた。ほんとまた機会あれば訪れたいものだ。昨日に続き今日も沢山の可愛らしい花達に感動した妻は大満足のようだ。売店で花の本を購入しました。あまり山に登らない妻も高山植物の咲き乱れて楽に登れる山ならまた言ってもいいねと言っている。ふむふむ、帰ったらそんな条件の山を探してみるか\(^o^)/
大雪山で見た花達
(本で知った名前もあり、性格とは言えませんが…他にもたくさんありましたが??です)
ヂムカデ、チシマキキョウ、エゾツガザクラ、アオノツガザクラ、チシマツガザクラ、エゾコザクラ、エゾツツジ、イソツツジ、ヨツバシオガマ、エゾキンバイソウ、ミネズオウ、エゾヒメクワカタ、メアカンキンバイ、クモマユキノシタ、キバナシャクナゲ、クロユリ、チングルマ、ハクサンチドリ、ウコンウツギ、ハクサンイチゲ、コマクサ、チシマヒョウタンボク、チシマニンジンエンレイソウ、タケノハナetc
花の写真はこちらをどうぞ
北海道旅行の写真はこちらをどうぞ(一部重複する写真があります)
