スノーハイク 日光社山
展望は最高!!
2000年2月17日(土)晴れ
中禅寺湖南岸より望む社山登山道中腹から眺める中禅寺湖と日光男体山の景観は素晴らしい。白く冠雪した時期はどうなんでしょう?深い雪にはばまれて、ふーせんさんは今期悪天、時間切れなどで二回挑戦したが山頂を踏め無かったらしい。さて今回はどうなることやら…
【メンバー 】 ふーせんさん、野峰さん、酒呑童子
【行 程】 立木観音P…阿世潟…阿世潟峠…山頂………鞍部………1557m…阿世潟…立木観音
0900 1005-15 1040-45 1225-45 1255-1335 1445 1555-1620 1725
【地 図】 1/25,000図 中禅寺湖
最近はスノーシューが雪山遊びの道具としてだいぶ普及してきたようだ。野峰さんは山にも強いタイプを新調した。ふーせんさんは、ちょっと変わったスノーシューを購入した。私は以前購入した同タイプの浮力の大きいスノーシューに買い換えての山行となった。
フーセンさんは今期二度ほど社山に挑戦したが深い新雪に阻まれ山頂までは届かなかったらしい。今度こそはとの意気込みで同行を申し出た野峰さん、酒呑童子を従えて立木観音の駐車場に集結した。
天気も上々、民宿の先の半月山登山口あたりまでは坪足でも何ら問題なかった。ふーせんさん、「先日はこんなじゃなかったのに…」とスノーシューの出番がこないのでなんか不満足な感じ。でも、少しづつズボズボッと埋まりだす。狸窪のあたりでついにスノーシューの出番です。「このマークが良いんだよね。まんなかにあわせなくっちゃ」などと野峰さん得意の道具自慢が始まる。野峰さんって道具に凝るんですよね。でもその目利きは大したものです。いつも感心させられます。衝動買いの我が輩と違っていつもじっくりとものを研究して購入するんでしょうね。感心します。今回のスノーシューもそうです。
今日は雲ひとつ無い快晴。でも気温は氷点下約6度と結構低い。だが、快晴と明るく気持ちよい樹林帯に誘われてついつい足も速くなり暑いくらいだ。夏はキャンプで賑わうであろう阿世潟から緩やかに登り始める。いつのものかスキーのトレースが着いている。峠手前の山肌のとラバースは距離は短いがちょっと緊張した。険しそうだから直登しようかと言うことになり試してみるが、全然駄目…やむなくトラバースとする。スノーシューの先を蹴り込みステップをきりどうにか無事通過(ここが一番緊張した場所でした)
阿世潟峠は風もなく気持ちよい。ここらあたりは雪も堅く、スノーシューもいらない感じだったが外すのも面倒でそのまま進む。ここからの登りは展望が素晴らしい。
眼下のコバルトブルーの中禅寺湖、そして雪もまだらな男体山や太郎山の眺めは絶景だ。振り返れば半月山方面も雪をまとって夏よりも凛々しい山容だ。遠く筑波山も見える。もちろん富士山もばっちりです。少し登っては絶景に目を凝らし歓声を上げる。特に二つのピークからの眺めは素晴らしい。3人ともデジカメの出番が忙しい。でもふーせんさんのデジカメは寒さに弱いようでちょっと不調である。ホッカイロに助けられどうにかシャッターが切れている。「もう買い換えだね」などと冷やかしてたのは誰でしょう(^^;
左手を見れば足尾の山々がこっちも登っておいでって感じで、存在をアピールしている。中倉山、赤倉山、備前楯山、皇海山、袈裟丸…こんどはあの尾根を登って大平山経由で社山、下りはあの尾根歩いてみたいねえと話は尽きない。
山頂はもう少し、ふーせんさん今日は山頂まで行けそうだねえ。良かった良かった。感動!!のふーせんさん、見ると大粒の涙がぽろぽろ…なんて冗談ですが、嬉しそうな笑顔でした。山頂一番乗りはふーせんさんでした。山って雪が積もると全く光景が一変するんですねえ。今日の社山はとっても美しく輝いています。ぱしゃっと記念撮影後、西側の展望の良い台地に進む
山頂まであったトレース(ちょっと古かったが)はこちらまでは来てなくて、真っ白な誰もあるいていない雪原は神々しくもあります。ここに足跡を付けるのはなんかはばかられる雰囲気ですが、思い切って踏み出しました。するとそこには皇海山方面や太平山から黒檜山への真っ白な山肌、日光奥白根山の勇姿が出現です。
ヤッホー…なんて野暮なかけ声はかけませんでしたが、静かにこの感動を踏みしめました。さて、下山はとっておきのコースを下ることに決定しました。いったん低い樹林帯を下ります。ここは、雪の下には大きな岩が隠れています。油断するとズボッと落ち込みます。下ばっかりみていると今度は木の枝に帽子を取られたり、はじかれたり楽しいです(^^;
しかし、これもわずかで終わり。風を避けてお昼にします。そしていったん登り、それからは快適なダケカンバやブナの樹林帯の尾根歩きです。夏は笹が生い茂り鹿などの獣道が縦横に走るところですが今日は一面の雪です。スノーシューが快適に機能して眼下の中禅寺湖めざして快適漫歩です。おっと、ふーせんさん大丈夫?声がするので振り返ると腰上くらい迄の大きな落とし穴に落ち込んでいます。ちょっと太りすぎじゃないの〜(^_^)/
急な下りが何カ所か出てきます。フカフカの雪は滑るように下ります。たまに転ぶとそのままお尻で滑って下る。にぎやかな笑い声がこだまします。雪山はこれだから面白いです。
1,633mのピークを過ぎ、1,557mのピークに到着。ここから一旦次のピークに出て阿世潟へと急な下りです。
結構急です。立木に掴まりながら下ります(滑ります)。野峰さんがスローモーションで転びました。樹林帯ですから滑落の心配はありません。野峰さん、転びながらも笑顔で余裕です。でも、このあとに事件は起きたのです(^^;
「ストックがない!!」転んだ拍子に手から離れ雪にもぐったのでしょう。まあ、その辺にあるだろうと転んだあたりを捜索しますがいっこうに見つかりません。フーセンさんが小さいシャベルを取り出し賢明に雪を掘ります。無い、無い!!
おかしいねえ…と捜索の輪を広げていきます。しかし無い。あった〜と掘ってみると木の根っこです。そんなことを何度か繰り返し、少しずつ焦りとあきらめの雰囲気が漂ってきます。と、その時、雪を掘っていたストックに小さな手応え
が…また根っこかと思いましたがストラップがチラリと出現。いやあ、良かった良かったと感激の嵐です。
ストック一本でこの有様ですから、雪崩にあったら掘り出すの大変だろうなあと一同あらためて実感した次第です。
大捜索を終え、阿世潟に到着。湖畔に出て一休みです。夕暮れとなり光が暖かくなった感じです。男体山の勇姿が中禅寺湖に映り見事です。ふーせんさんのホットワインをごちそうになります。さてスノーシューのお披露目記念撮影です。一番足が上がってるのは若い証拠ですねえ。ふーせんさん、お疲れかなあ、全然足が上がっていませんねえ(^^;
さて立木観音まではまだ結構あります。泳いで帰ろうかとか、ボートが迎えに来ないかなあなどと勝手なことを言いながら、せっせと歩きます。そしてぼんやりと薄暗くなった頃駐車場に到着しました。中禅寺湖半のお店やホテルの明かりが何とも幻想的でした。
注意
天候に恵まれれば快適な雪山ハイクが楽しめます。しかし社山は結構急な登りもありますしそれほどトレースは多いとはいえません。無理と思ったら途中で引き返す勇気も必要でしょう。
今回下山に使ったコースは、正規の登山コースではありません。テープなどの目印もほとんど見あたりません。ガスったらたぶん迷うでしょう。また所々にある急な下りは条件によっては雪崩の可能性もあるかもしれません。
でも、条件が良ければ楽しいこと請け合いです。夏や落葉した無雪期に一度歩かれてコースの確認などして雪の時期に挑戦するとより安全だと思います。もちろん地図と磁石は必携です。
なお、この報告を読んで歩き、事故に遭われても責任は持てません。山は天気や季節によって大きくその状況は変化します。自分の判断で安全第一、楽しい山歩きを心がけましょう