日光白根山(2,578m)
1997年5月31日(土)曇りのち晴れ、6/1は戦場ヶ原
湯本温泉…リフト終点…天狗平……前白根山…避難小屋…奥白根山…弥陀ケ池………五色沼…
0840 0920 1040 1105-1105
1125 1210-1315 1350-1400 1415-1425
五色山……国境平…湯本温泉
1455-1520 1535 1640
久しぶりに頑張って歩こうと北関東以北の最高峰、日光白根山に行って来ました。シラネアオイやその他の花はまだ全くありませんでしたが、神秘的な五色沼、飛び交うイワヒバリ、そして思いがけず天候回復し、山頂からの素晴らしい展望に出会え満足の一日でした。そして二日目は戦場ヶ原でバードウオッチングを堪能しました。
湯本温泉からスキー場のゲレンデを歩く。リフトで登ればわずかな距離も歩いてみると結構な距離である。だらだら登りは単調で疲れも多く感じる。リフト終点を過ぎると今度はかなりの急登である。ガレや木の根っこで歩きにくい。この登りは樹林帯のため見通しも悪くただひたすら歩く。シャクナゲも多いがまだ固いつぼみである。開花はまだしばらく先のようだ。
ようやく急登が終わるとダケカンバなどの樹林帯。このあたりはまだまだ新緑にもほど遠そうだ。お陰で小鳥が探しやすい。ルリビタキやコルリを見ることが出来た。ここまでは全く残雪にであわなかったが、天狗平付近でわずかの残雪。そして広い尾根に出ると前白根山が眼前に飛び込んでくる。今日はもしかしたら雨に遭うだろうと思って覚悟してきたが、尾根に出るあたりから晴れ間が垣間見えるようになってきたのだ。しかし、奥白根山はまだ頭をガスの中に隠している。わずかで前白根山に到着。眼下には五色沼が時々現れる青空のためか小刻みに色を変える。今日はもしかしたら山頂でMさんに出会えるかもしれないので先を急ぐ。
これより避難小屋までわずかの下り、このあたりは夏に歩けば高山植物が豊富なところだがまだ時期が早い。まったく花には出会わなかった。そして避難小屋、後々のためにとりあえず中に入ってみる。いつかは泊まってみたいものだ。そしてつらい登りだ。この頃から晴れ間が多くなり山頂方面が姿を現す。ただひたすら苦しい登りも天候が回復してきたので心持ち足取りも軽くなったようだ。時々振り返り五色沼を眺めながら一休みだ。
奥白根の山頂には数人がたたずんでいる。小さな祠が見えるともう山頂は近い。噴火跡と言われる窪地を過ぎ山頂に到着。丸沼コースから登ってくる予定のMさんはまだのようだ。遠方は雲のため見えないがまずまずの展望だ。眼下の五色沼、弥陀ガ池、丸沼や時々ガスで隠される岩峰はいつまで見ていても飽きない。
ビールを呑みながらMさんを待つがまだ姿を見せない。天候が悪かったら中止すると言っていたのでもしかしたら……で、1時間ほど山頂でくつろいだ後下山開始とする。イワヒバリが乱舞している。チュッチュッチュとすぐ近くまで寄ってきて目を楽しませてくれる。ガレ場の急坂を落石に注意しながら降りる。前方には燧ケ岳も見える。
弥陀ガ池付近にはまだシラネアオイは全く見あたらない。今年は姿を見せてくれるのだろうか。池に写る逆さ白根に写欲をそそられシャッターを切る。そして五色沼を目指す。ここらあたりから見上げる山容も見事だ。五色沼畔はまだ花は全く咲いていない。周辺の木々を映し静かにたたずんでいる。
ここから五色山まではわずかな登りであるが、疲れた体にはこたえる。突然ピーヨピーヨとけたたましい鳴き声。見ると白いお尻をした鹿が二頭たたずんでいた。山間にこだまする声は何故かもの悲しい感じがする。五色山頂から見る五色沼もしっとりとたたずんでいる。先ほどまで山頂を見せていた奥白根はさようならを言うようにガスにその山容を隠そうとしている。コーヒータイムを終え、「じゃあ、さようなら、また来るからね」と声を掛け中ッ曽根をめざす。こちらの方はまだ残雪が多い。嬉しくなって滑り降りる。で、わずかで分岐に到着。湯ノ湖が見える。道はササが茂り、泥状のかなりの悪路だ。雨が降ったら悲惨などろんこ道になるであろう。ときどきズボッとぬかるみにはまり靴は泥んこだ。もうこの道は歩きたくないなと思った。
もう近いなと思い降りるがなかなか着かない。途中シャクナゲが数本咲いていた。袈裟丸山のシャクナゲを思い出す。今頃は満開じゃないかなあと……そしてようやく登山口にたどり着いた。今日は赤沼の駐車場泊であるから時間はたっぷりある。ビジターセンターを見学する。奥日光を知るには格好なところだ。そして家に下山の報告の電話を入れるとMさんから連絡が入っていた。こちらに向かっているようだ。で、連絡を取り赤沼駐車場で落ち合った。この夜は二人でテント泊となった。レトルトご飯その他で夕食。この頃雨がポタリポタリ……ウイスキーが心地よく腹にしみわたり後ろに控える男体山も闇に沈んでいった。
そして翌朝、天気は良さそうだ。男体山の右手には月が出ている。Mさんは4時過ぎに丸沼から白根山を目指すべく出かけていった。私はその後朝食をとり、テントを撤収し6時過ぎから12時くらいまで戦場ヶ原探索をする事とした。朝靄に浮かぶ戦場ヶ原、ちょっと幻想的な雰囲気だ。そしてもやが晴れるとまた景色が一変する。沢山の小鳥達が朝のコーラスで忙しい。新緑鮮やかな戦場ヶ原から湯滝、湯の湖を散策して気分爽快だ。2月にクロスカントリーで歩いた時とは全く違った雰囲気である。ああ、良かった。本当は2時間くらいで切り上げて袈裟丸をめざそうと思っていたが小鳥達の囀りに惹かれいつまでも離れることが出来なかった。そして仕上げは竜頭の滝だ。素晴らしい紫や赤、白色のツツジと白い飛沫、木々の緑の織りなす景観はこれぞ日光という感じでもう、最高であった。
確認出来た鳥は
モズ、アオジ、カッコウ、ウグイス、ホオジロ、シジュウカラ、ノビタキ、オオジシギ、コゲラ、ニューナイスズメ、アカゲラ、イカル、カワガラス、キセキレイ、トビ、キビタキ、カラスです。それに蝉がうるさかった。