西上州 阿唱念ノ滝から物語山  02年3月23日(土)晴れのち曇り

阿唱念ノ滝は、雄大だった

 以前、物語山に登った時は、林道で上の方まで車で行ったため、何とも物足りない山歩きとなった。その時、山頂付近から南にのびる尾根が気になった。今度はあっちを歩いてみようと…

行  程    サンスポ前駐車場…阿唱念ノ滝…西峰…物語山…尾根南下…町村界尾根合流
         0925            1000        1200           1400-1420
        尾根沿いに東下-…鞍部…林道…馬居沢(車デポ地点)
                     15:30        1600
地  図    西上州・妙義(昭文社エアリアマップ15 1/20,000図)、荒船山(1/25,000図)


 西上州行くんだけど?野峰さんが行くとの情報をキャッチ、どこ?久しぶりに一緒に行っていいですか?OKですとの返事に心うきうき。果たして目的地は…
メールが入る。阿唱念ノ滝から物語山、そしてトヤ山方面に南下し、馬居沢へ下山。なんと魅力的なコースだろう。以前物語山に登ったとき、是非歩きたいなあと思っていたコースである。

登山口から眺める西峰 なんか、天気は思わしくない。時々ポツリポツリと雨。しかし天気は回復するとの予報を信じ、下仁田のコンビニで待ち合わせ。下山口の馬居沢の林道に野峰号をデポし、おひるね号でサンスポ前駐車場に到着。ぐずっていた天気も持ち直し青空が出てきた。

 




ここから阿唱念山へ? まずは阿唱念ノ滝をめざす。気持ちよい雑木林のなか、岩のごろごろした枯沢を緩やかに登る。ときどきミソサザイが小気味よい鳴き声を響かせる。少し汗ばんできた頃、「このあたりから以前左に登って行き詰まったんだよね」と野峰さん。そこには「阿唱念山から物語山登山口 1時間30分」の古びた指導標があった。しかし阿唱念山ってどこだろう?地形図にも乗っていない。野峰さん、今日はリベンジだ。今日はこっちから登ってみようかと話しながら進んでいると、ど〜んと聳える滝に到着した。


 
阿唱念ノ滝阿唱念ノ滝だ。スケールのでっかい滝だ。パノラマ上に岩に囲まれたたき。流れる水は少ないが威圧感を感じる。ところどころに信仰の後を伺わせる石碑などはある。滝の中段にあるテラスまで行ってみようと挑戦したが、足がふるえてあえなく敗退。凄いねえと怒鳴る声がこだまする。

 地形図を眺め、ルートを決める。いったん少し下り沢の左手をトラバース気味に登る。何となく踏み後があるように見えるが獣道だろうか?歩きやすそうな所を選んで歩く。もしかしたら滝上にでれるかなと期待したが、一本尾根がずれているようだ。ガレや落ち葉でずり落ちそうになりながらも結構急斜面であったが、無事尾根に出た。

メンベ岩 尾根通しにしばらく歩く。風が強い。帽子が飛ばされたが木に引っかかってセーフ。右手には軍艦のような荒船山、そして天を突くようなメンベ岩が見える。高度を上げるに従いメンベ岩が姿を変える。あわよくば登れないかなあと密かに思っていたが、そそり立つ姿を見てあっさりと断念。木が植わっているためあまり怖くはないが、右も左も谷が迫る狭い尾根。厳しかったら左へおれ、西と南峰の中間にでるか、それとも右にトラバース気味に登り、正規の登山道に出るかと話し合ったが、結局左右とも厳しく、そのまま直登で西峰を登る道しか残されていなかった。


急登、頑張る はたして頂上までたどり着くのか?かなりの急斜面、木の根っこや岩、木の枝を捕まりながら登る。先を行く野峰さんから声がかかる「ラク〜!!」。決して楽!って言ってるのではない(^_^;)。もろい岩がぽろりとはずれて転げ落ちるのである。ひやっとしたのは一回ほど。だ。少し距離をおいて登ることにした。後ろから見てると野峰さん、かなり苦労している。じゃあ、我が輩はこちらから行ってみようかとコースを変える。楽に行けそうに見えたところだったが、岩がもろい。次の一手、一足が決まらない。しかしもう後に引ける体制ではない。しばし粘ってようやく上に出た。

 野峰さんから「着いたよ〜」と声がかかる。いやあ、着いた。今日の元気はみんな使ったような厳しい登りだった。でも、山頂に着くと、妙義あたりの素晴らしい景色に、また元気がみなぎってきた。お互いポーズをつけて記念撮影。やったね!そこからいったん鞍部へ下り、そして本峰へと進む。山頂は誰もいなかった。
妙義方面を望む

まだあだあるねえ。あのピークまで… ここから、南に通じる尾根を歩く。雑木林が気持ちよい。左側は険しい崖になっているところもあるが、コースは踏み後もそこそこあり気持ちよく歩ける。めざすゴシュウ山への周回コース、なかなか歩きがいがありそうだ。あのピークの後ろに見えるのは鹿岳かな?いくつかのピークを過ぎる。時間に余裕があったらゴシュー山まで行ってあの尾根を降りようか等と話しながら歩く。しかし、登ったり下ったり以外と疲れるんだよね(^_^;)ときどき野峰さんが磁石でコースを確認する。我が輩はGPSを持っていたが、全く使わず野峰さんに頼りっぱなし。


こっちかなあ?途中から望む鹿岳 藪が好きな野峰さん、慎重である。「こっちじゃない?」と気軽に答えるわが輩の声を気にせず、慎重にコンパスと磁石を眺めている。う〜ん、頼りになる相棒だ。そしてゴシュウ山へ折れるところに到着。ここまで物語山から約2時間、以外と時間がかかった。風を避けて大休止。時々風花が舞う。天気は下り坂、気温もだいぶ下がってきたようで寒い。


こんなところも さあ、後少しだ。途中少しわかりにくいところがあった。地図を眺める野峰さん。こっちだろうと進んだが、少し進んで「やはり、あっちのようだ」と方向修正。今回初めてのコースミス。しかしすぐに間違いに気づいた野峰さん。なかなかの藪好きと見た(^_^;)
そして落ち葉がふんわりとした感じの広い鞍部に到着。野峰さんが少し先まで偵察に行くが、ここから降りようと決定。左に回り込み、そして急降下、5分ほどで林道に到着。道路際にはタラの木がたくさんあった。いやあ、面白かったねえとのんびりと歩きデポした車に到着した。