西上州 金鶏山(856m)      1999年1月30日(土)晴れ
金鶏山
妙義町方面より望む金鶏山(左のピーク)

妙義山を歩くときちょっと離れたところに望む山、岩峰が気になってました。先日歩いた山急山で地元の人に「登山禁止になってるけど登れるよ」って聞いたので早速歩いてきました。厳しい岩場の登り、展望抜群、静寂…と満足の山行でした

歩行時間  約4時間(休憩含む)
行  程    登山口……金鶏山………P3…筆頭岩…一本杉……登山口
        1005   1055-1145  1240  1330  1405-1430  1505
地  図    西上州・妙義(昭文社エアリアマップ15 1/20,000図)


登山口から金鶏山を望む伊勢崎を8時過ぎに出発。富岡経由で妙義神社、妙義紅葉ラインを経て見晴らし駐車場に到着。この道はドライブだけでも素晴らしい展望が得られる。また、このカーブの多い道は二輪車にとっても楽しめる道のようだ。爆音を響かせて今にも転倒しそうなコーナリング…出会い頭の衝突がないことを祈るばかりだ。
駐車場の少し先「曲がりR=40m」の標示とカーブミラーのあるところから登り始める。数段の石段があり以前はかなり登られていたんであろうか?所々に赤い目印もある。葉の落ちた雑木林はずるずると滑りやすい。すぐに雑木林の急登となるが岩をめざして進む
山頂手前の岩峰わずかで岩場に到着、左手に巻く道が正解であろうが、岩を眺めていると登ってみたくなる性格だ。よし、登ろうと決意する。
凸凹の岩は足がかりも多かった。しかし振り返ればかなりの勾配、油断は禁物だ。両側が大きくせり上がった様は溶岩が滑り降りたような感じである。所々ザックがつかえて登りにくい。右の覗けばどこまでも切れ落ちた岩肌にぶるっとする。
ここを「鬼の滑り台」と命名することにしよう
途中、いやあ、こんな所にと思うところに石碑があった。刻まれた文字は判読できないが、狐のような顔、恐竜のような背ビレ、鷲のような爪をした奇怪な動物にまたがった剣を持った神石像様のような姿は見応えがあった
頂上手前には聖徳太子のような石像、そして岩場のてっぺんには「御嶽大明神」「山大神」の碑があった。そこをすぎると三等三角点のあるちょっと広い山頂だ。急峻に切れ落ちた東の方は展望がよい。他は葉の落ちた木々の間からまずまずの展望である。ここでしばらく無線の交信を楽しんだ(7L4MUQ、7K4XVO、JG1SUN、JG1NUW、7N3JDF各局TNX)
荒船方面の展望 山頂からは気持ちよい尾根、少し先に行ったところのピークは山頂よりも好展望(本日一番だった)
表妙義の山々の大パノラマ、荒船山や、鹿岳、西上州の山々、左手には八つの赤岳、金峰山、右手には蓼科、ぐるっと反対を見回すと榛名、谷川、武尊方面、そして皇海山、日光白根と素晴らしい。ワインで乾杯
 
手前が筆頭岩展望を満喫した後行く手に聳えるいくつものピークに挑戦。まずは鎖で下り、トラロープに助けられての登り。ロープはまた一旦下っているが、道をそれ突き上げるピークに登る。このあたり訪れる人が少ないせいか、ちょっと力を入れるとぽきっと折れる木が多い。要注意だ。

そして慎重に下ると鞍部には左手への道を示す赤い矢印がある。でも今日はすべてのピークを踏もうと決意しているのでまっすぐ進む。
ここは比較的簡単な岩稜の歩きで到着。でも、下りはやばそうだ。で、赤い矢印まで戻り滑りやすい急坂を下り岩峰を左に巻く。次に4つ目のピークを過ぎ、いよいよ筆頭岩が見える最後の岩峰に到着。ここで一息入れる。もう少しで楽しい縦走も終わり、家で待つ妻と無線で交信する。「気を付けてね」の言葉に送られて今日一番と思われる凄い下りを慎重に下るといよいよ筆頭岩基部に到着…
筆頭岩、ここ登れそうかな?目の前に聳える筆頭岩、見上げるが頂上は見えない。金鶏山の岩肌と違ってもろそうな所もある。ところどころクライマーが残したロープや打ち込まれた金具がある。
よし登るぞ〜といくつかの取り付きに挑戦するが、それをあざ笑うかのような急峻な岩峰。う〜ん、手強い…
途中までよじ登ってみるが、トップはまだまだ先、登っても降りれなくなるかもと断念する。岩登りの技術がないと無理なようだ。
眺めるだけにしようっと…
で、もう一度岩峰を見上げ左に巻いて下る。わずかですぐ下に道路が見えてきた。狭い岩棚を歩くときは車道に落石しないかと気になってしょうがなかった。ここで車にでも落とせば窓ガラス損傷は間違いなさそうだ。

筆頭岩一本杉方面から望む筆頭岩う〜ん、やっぱり登れそうもないな。あきらめて正解だったなとベンチでワインを嗜みながら見惚れる。緊張の連続で食事もとらずここまで歩いてきた。ようやくコンビニで買ったケンチンうどんを食べる。今の時期この凍結したうどんは温めるだけで水も不要のため重宝する。でも、暑いときは解けて汁がこぼれるので要注意だ。
一本杉からは皇海山も見えた。さあ、駐車場まではちょっとの林道歩きだ。左手に歩いてきた岩峰群を眺めながらのんびりと歩いた。
(他に少し写真集にアップしています) 


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