西上州 ジジ岩ババ岩そして御堂山はスリル満点
1997年11月24日(月)晴れ
国道254号線を佐久から下仁田方面に走るといつも気になる岩峰がある。ジジ岩とババ岩だ。とてもうえには登れないが途中迄でも素晴らしい景観、そして御堂山からは妙義山の雄姿、更に帰路は滝上に出て立ち往生と変化の多い楽しい山行であった。
林道中間…小滝……コル…ジジ岩、ババ岩…コル…御堂山…帝釈岩…小滝…林道中間
0740 0815-20 0830-40 0850 0910-40 0955 1020 1040
しかし西上州はどうしてあの様な奇岩そそり立つ山容になったんだろうか?山に登らなくても車窓からはその奇岩を目一杯楽しむことができる。しかし、それを見たら一度登ってみたいと思うのは必定である。ジジとババ岩もそのひとつだ。連休最後の日、天気も最高だ。
藤井関所あとから林道に入り中間位で車を停めて歩き始める。軽トラのおじさんに出会った。「今日は大物狩りがあるようだよ」「えっ」「イノシシ…気いつけた方がいいよ」だって…で、鈴を装着。ちょっとうるさいが撃たれるよりは良いだろう。林道も細くなり二方向への分岐、これを右に取りわずかで何となく林道は終わり道は狭くなっていた。そして御堂山の表示、間違ってなかったと一安心。最初は薄暗い杉林の歩きだ。沢沿いに歩きすぐに二俣の分岐、右の小滝の脇にロープがあった。左手に岩峰が見え隠れする。雑木林や杉林を落ち葉を踏みしめつつコルに到着。広くて気持ち良いところだ。
明るい雑木林の少しばかり岩の混じる尾根、ツツジの時期も綺麗だろうなと思いながら程なく最初の岩峰着。登ってみようと取り付くがわずかで危険を感じ断念。これの右下を巻きそそり立つジジ岩、ババ岩に到着。ところどころ大きくえぐれた穴のある奇妙な岩だ。一番奥の岩(ジジ岩?)に登ってみようとへばりつく。ちょっと際どいところもあったが中間の棚まではどうにか登れた。
なんとこんな所にも石祠が鎮座していた。身震いするような凄い高度感!!見渡せば西上州の山々の景色が素晴らしい。荒船山も威風堂々としている。浅間山も頂上は冠雪しているようだ。おやっ金峰山かなあ…東面の帝釈岩も歩けそうな感じだな、行ってみようかなあと思いつつコルを目指す。
コルからは杉や檜、雑木林が混在する。杉林の中に落ち葉ふわふわとちょっと異質の感じだ。そして最後の急登(この辺はちょっと道がわかりにくいが上をめざせば問題ない)ひと登りで山頂に到着。どど〜んとでこぼこの妙義の山々の雄姿が出迎えてくれる。誰もいない雑木林に囲まれた静かな山頂、いいなあ…小鳥の鳴き声が気持ちよい。ヒガラ、あれはカシラダカかなあ…コツコツコツとコゲラもいた。気温9度C
さあ、下山開始だ。帰路は高石峠から本宿に抜けようと思ったが遠回りになるんで帝釈岩方面を歩いて見ようと往路を戻る。急坂では二度ほど転んだ。そして帝釈岩への分岐を左に入る(標示はないが若干の踏み跡?有り)思ったほどの藪でもなくわずかで到着。こちらから見るジジ岩ババ岩は壮観であることに変わりはないが標高差があるためそれほど高度感は感じなかった。ここからも浅間山の雄姿が見事だ。帰路は少し戻り途中から木の枝を頼りに道無き坂を下る。今の時期は木々の葉が落ちて見通しが良く方向さえ間違えなければコースを外して歩くのは面白い。しかし何回かズルズルッと滑る。これも又楽しいものである。
そして枯れた沢に到着。吹き溜まりみたいに落ち葉のたまった所、大きな岩肌にたまった落ち葉は要注意だ。ズルッと滑ったり、思いがけない深さだったりで捻挫の可能性がある。慎重に下る。深いところは膝上までの落ち葉、誰も歩いて無いようで自然満喫…しかしその楽しみも束の間、10m程の滝上に出てしまった。どうしよう…どうにか左側の斜面が降りれそうだと枝や岩に掴まりそろりそろりと降りる。
やった〜と無事降りて滝を見上げる(ああ、良かったと胸を撫で下ろす)そしてわずかで小滝の分岐に到着、これよりは快適に下り車に到着した。靴に入った泥や落ち葉を払い落とし次の山へと向かった。
- 車は林道の最後までは行かない方がよい。歩いてもわずかだし分岐の手前に3〜4台のスペースあり。分岐は右にはいること。左も林道みたいだ。分岐の先わずかで1台のスペース有り。
- 登りは初めてだったら小滝の分岐は左に行くのが正解。下りは帝釈岩から今回のコースも無理ではないが水のある時期はちょっと難しいかも…
- 幸いイノシシ狩りには出会わなかった。狩猟時期は鈴をつけるか歌を歌うか、とにかく撃たれないよう気を付けよう。