色とりどりの花が咲き競う平標山・仙の倉山
                   
1995年8月19日(土) 晴れ

 元橋駐車場…平元新道登山口…平標山の家……仙ノ倉山…平標山…松手山…平標登山口 
  06:00      06:45-06:55     08:10      11:25-12:50  13:45         14:55


 谷川連峰の最高峰「仙ノ倉山」と緩やかな高原状の尾根歩きが気持ちいい平標山に行って来ました。生憎の天候で展望はいまいちでしたが、帰路の松手山に至る尾根歩きは色とりどりの高山植物が賑やかに咲き競い見事でした。

 一緒に行く予定だった息子が前夜になって突然「行きたくない」といってちょっとガッカリしたが、いそいそと朝の3時半に起きイザ安全運転で出発進行です。仕事の日は毎日朝の5時半起きが苦痛なのに、遊びに行くときは何ともない。全く不思議である。
 元橋の駐車場に車を止め準備体操をして出発。リゾート地の別荘を眺め三国小学校裏の道路沿いにあるポストに登山届けを投函し安全登山を祈念し気を引き締める。15分ほど緩やかな林道を歩くと車両止めのゲートだ。手前の駐車場には既に数台の車が止まっている。平元新道往復の登山者であろう。途中一台の車に追い抜かれる??6時45分平標山登山口に到着。

 アレッ車はゲートから通れない筈なのに数台の車が止まっている。それも登山支度ををしているではないか。何故入ってこれたのか不思議だ。登山口にいた単独行の人に聞いたら「カギ持ってる人がいるようだよ」と言っていた。何とも釈然としない。

 登山口側の水場でのどを潤し一休みの後単独行の人と先になり後になり進む。ブナの樹林を抜けたあたりから景色が良くなり何とか苗場山方面が望めるが、ガスのためいまいちである。それにしても対面の山腹を通る巨大な鉄塔が何とも不自然だ。休憩中単独行の人が「笹の葉に溜まった露がおいしいよ」と言ったので集めてすすってみる。何となく甘く感じる。

 7時55分、山の家に到着、立派な山の家だ。単独行氏と一緒に少し休憩。気温は20℃との事。平標山方向は快晴であるが、仙ノ倉方面はガスがかかっている。

 山の家からは黄色い色の高山植物を眺めながら平標手前の巻き道との分岐で、長岡から来た単独行氏と先ほどの単独行氏を含みしばし景色を眺めながら休憩。二人は仙ノ倉には行かないとのこと。依然ガスがかかっており折角行っても展望は望めそうもないしとちょっと迷うが何となく快方に向かうような気がして予定通りとした。

 分岐から少ししてフウロ見たいなピンクの可憐な花が咲いていた。晴れていれば爽やかな草原歩きが楽しめただろうが、ガスは濃くなるばかりで殆ど周りは見えない。目指す仙ノ倉山も全く見えない。足下の紫の多分キキョウの蕾や黄色や白い花を眺めながら歩いていると一瞬さあっとガスが晴れ、なだらかな登りが見えた。その登りで仙ノ倉の頂上だ。誰もいない。頂上はわりと広い。途中はガスで全く気づかなかったが数分して数組が登ってきて賑やかになった。遠方の展望は望めないものの、近辺の景色は時々ガスが晴れ見えるようになってきた。粘れば360度の大展望が望めるかと頑張ったが……
 仙ノ倉山頂を後にし平標山を目指す。ガスも大分薄らいできて行きでは見えなかった稜線や左右の風景がチラッチラッと見えだした。つかの間の展望を楽しむ。平標山に近づいた頃は大分視界も開けてきて苗場や帰路の松手山方面はよく見えるようになった。頂上はわりと広く沢山の人がくつろいでいる。

 下山は松手山とする。このころはガスも無くなり好展望と暑い日差しが照りつけるなか色とりどりの高山植物を堪能することが出来た。残念ながら名前は分からないが、種類も多く一面のお花畑は写欲をそそる。しかし暑い。程なくガレ場の急な下りだ。油断していたらズルッと転んでしまった。(用心、用心)ここらより遅まきながら日除けのため長袖シャツにする。首筋なんか既にヒリヒリしている。

 巨大な送電鉄塔を眺め、一気に下る。樹林帯の中となり、ようやく暑い日差しから逃れることが出来た。急な下りで膝ががくがくなってきた頃眼下に三国小学校が見え始めると僅かで登山口に到着した。登山口の近くを流れる沢で体を拭く。冷たくて気持ちいい。足を浸けると気持ちいいを通り越して痛いくらいだ。しばしゆったりと沢の音に耳を傾け本日の谷川連峰登山は幕を閉じた。360度の展望は又の機会に譲ることとなったが、松手山手前の高原の高山植物は予想以上に素晴らしかった。