越後 守門岳(1,538m) 1999年5月1日(土)晴
大岳から望む守門岳
残雪の山を歩いてみたくなり、越後の山を訪ねた
【登山日】 1999年5月1日(土)晴れ
【メンバー 】 野峰さん、酒呑童子
【行 程】 二分……二口……キャンプ場…保久礼小屋…キビタキ小屋…大岳…
0805 0855-0905 1000-1015 1100 1220-1230 1345-1440
守門岳……大岳分岐…二口…二分
1625 1640
【地 図】 1/25,000図 穴沢、守門岳
連休中3日迄は天気は良さそうだ。この時期新潟の山に登るのは初めてであり雪の状況が気がかりであった。民宿に何度か問い合わせをして教えてもらった。関越道からは谷川岳、越後三山、巻機山が車窓に望め心がはやる。
予定では二分キャンプ場まで車ではいる予定であったが道路にはまだ雪があり、かなり手前の標高500m付近から歩き始めることとなった。冬はここが正規の登山口であろうか。登山届けのポストが設置されていた。猿倉橋へ通じる林道は融けるにまかせるのであろうかまだまだ雪が多い。道ばたにはツクシやフキノトウが沢山あった。
遠く大岳を望みながら林道を歩くこと約1時間でようやくキャンプ場に到着。二人連れと一緒になった。いやあ、今日は暑い。しっかりと日焼け止めを塗る。二人連れが先に出発。地図では途中から沢を離れ尾根に出るようになっているが、道がわからない。とにかく登れそうな藪の薄いところをよじ登る。しかしかなりしぶとい。右や左に歩きやすそうなコースをとるがなかなか進まない。そしてようやく保久礼小屋手前の尾根に出た時は大分体力を使ってしまった。ここからは快適な雑木林である。積雪もかなりあるがアイゼンは全く必要ない。保久礼小屋はブナ林に囲まれた気持ちよいところだ。
ここからはただひたすらの登り。かなり急である。わずか緩やかな登りとなった頃ドアの壊れたキビタキ小屋に到着。まだまだ登りは続くが樹林帯が終わり開放的な雪面いっぱいの
快適な歩きとなる。大岳が前方に見えるようになると展望も最高。あまりの素晴らしい雪山の光景に休憩も度々(本当は疲れのため)。まるでテレビなどで見るエベレストへの登頂のような光景だね等と話しながら、コースタイムより大分時間をかけようやく大岳に到着。先行の二人連れは食事中であった。この二人も藪こぎをしたそうだ。展望は最高、遠くに輝く雪山は飯豊連峰とのこと。これからの稜線歩きは本当に快適そうだ。しかしあまり左に寄らないようにと教えてもらい出発した。白一色の雪山は肌に悪い。すでに日焼けの兆候だ。
西側の何ともたおやかな山肌に比べ、東側は触れば落ちそうな雪庇である。豪快な雪景色に感動とおそれを感じる。いったん急坂を下り、そしてまた急登すると穏やかな尾根にでる。守門岳はまだまだ先だ。山頂方向から数人のパーティーがやってきた。大岳まで行くのかなと思ったがどうも様子が違う。登山口には沢山の車が停まっていたがこれらの大部分は護人清水のほうから登ったようだ。たぶんここら辺がくだりのコースの分岐かなと思ったが踏み後を見逃してしまった。まあ、沢山の人が歩いてるからわかるだろうと相談し山頂をめざす。
雪庇に感動しながら山頂着。ちょうど3人組が山頂を後にしたので二人で貸し切りの山頂となった。360度の素晴らしい展望。たぶんあれが明日登る浅草岳だろう。あっちは、こっちはと地図で山座同定するが越後三山、荒沢岳など、日頃見慣れない山容にどうも決め手がない。山頂は雪はない。野峰さんはひなたぼっこでトカゲになっている。私は残雪で冷やしたビール(本当は待ちきれずにわずか冷やしただけ)を片手に地元新潟の無線局と数局交信する。
気持ちよい山頂、でも時間には限りがある。よっこいしょと腰を上げ大岳の分岐まで戻り後はただひたすら下る。ブナ林を経て猿倉橋、そして長い林道歩きで登山口に着いた。遠く眺める大岳の山容に良くあそこまで歩いたなと話しながら今宵の宿、五味沢の音松荘へと向かった。