息子と登った岩櫃山(802m)
94年10月30日 曇りのち晴れ
たまには息子と一緒に山歩きをしようと、小振りだがちょっと緊張感のある岩櫃山を歩いてきました。岩櫃山(いわびつやま)、名前から見てもごっつい感じですが、標高802mと低山ながらも所々の岩壁にはクサリやはしごが設置されており、ちょっとした冒険気分に浸れる山でした。
国道から望む岩櫃山
場所 群馬県群馬原町 最寄り駅…JR吾妻線郷原駅
登った人 酒呑童子、たっくん(小3)
行程 郷原駅…密岩登り口…天狗の架け橋…頂上…北隣ピーク…城祉分岐…岩櫃城本丸跡…郷原駅
所要 30分 40分 20分 5分 15分 30分 45分
自宅を6時50分にでて、JR両毛線…吾妻線と乗り継いで車窓右手に豪快な岩山が見えてきた。これから登る岩櫃山である。頂上からの豪快な展望を思い、心が躍る。郷原駅で下車。他にも数人の登山者が降りた。
踏切を横切り、登山口をめざし歩き始め暫くすると岩峰の山の全貌が現れる。紅葉も盛りである。まずは、全景を記念撮影。折良く曇っていた空に太陽が顔をのぞかせだした。
登山口で畑仕事をしていた人に挨拶をしていよいよ登山開始、さっそく樹林帯の中を急登である。前日の小雨で少しぬかるんでいる所もあり滑らないように気を引き締める。20分も歩いただろうか、小休止。んっ、何かに見つめられてる感じ………登山道を外れた10m程先に何かいる……じい〜と見てみると何とカモシカではないか。たっくんは野生のカモシカの突然の出現にびっくり「こわ〜い、早く行こう」だって。私自身も初めての経験でありちょっぴり驚いたが、感激の方がおおきかった。
さあ、出発。少しすると階段やクサリ、はしごもあり、気分爽快である。わずかで「天狗の架け橋」に到着。岩稜の幅が狭く「たっくん大丈夫か?」と声をかけるが、「大丈夫、大丈夫」との返事。お互い気を引き締めて無事渡りきる。クサリ場を登ると、大きな石門だ。数人の登山者がくつろいでいる。切り立った崖の所から
下界を眺める。こわ〜い、吸い込まれそう。でも絶景
さあ、頂上までもう少し。更にクサリやはしごの連続。やったー、頂上だあ〜?落ちついて見渡すと、あるはずの三角点がない。それに、前方にどう見てもここよりも高い岩峰があるではないか。なんと、クサリの連続で足下ばかりみて登ってきたため間違って北隣のピークに登ってしまったようだ。気を取り直して頂上へ直行。今度こそ「やった〜、頂上だあ」。山頂はあまり広くない。南側は絶壁だ。鉄柵があるが、吸い込まれそうだ。さっき登った北のピークの紅葉が綺麗だ。展望盤が設置されており、あれが白根山、あれが……と暫く360度の展望を楽しむ。たっくんと二人で記念撮影「パシャッ」。
下の方で、若い女性の華やいだ声が……みると、女子大生風の2人がクサリにつかまり登ってきている。子連れの私にも「こんにちわあ、気持ちいいですねえ」って声をかけてくれた。山っていいなあ。町中では見知らぬ女性に声をかけられる事って全く無いですからね。う〜ん、満足。
さあ、下山開始、北隣のピークに立ち寄り、あらためて展望を満喫。ここでは、別のルートから登ってきたらしい十人位の人たちが居た。
下山は、登りと違って、緩やかな道が続く。約15分程で城祉分岐着、右手に行けば赤岩通りだが、岩櫃城跡のコースを行く。たっくんは元気に小走りである。落ち葉を踏みしめ歩いていると「ガサッガサ」との音。たっくん又してもびっくり「熊っ」「違う、ほらまたカモシカだよ」たっくんの小走りの足音にびっくりして移動したカモシカの音であった。2匹(頭かな)いる。熊でなくて良かったあ。ゆっくりと観察
城跡はベンチもあり、静かである。弁当を広げる。妻が早起きしてつくってくれた弁当である。今日は都合でこれなかったが、今度は一緒に登ろうと思いながらしばし休憩。あとは、ただひたすら郷原駅をめざして歩き続ける。麓の土産物店を覗き舗装道路を横切り、リンゴ畑を眺め道路に出る。ここから駅までが非常に長く感じた。で、無人駅に到着。登ってきた岩櫃山を車窓に帰路についた。
低い山であるが、クサリ場、はしご等スリルもあり、山頂からの展望も素晴らしく充実した山行きであった。今度はどこに登ろうかなあ?なお、以前の書籍には標高795mと載っていたが、山の高さって時々変わるん
ですかね。難しいことは分かりませんが、山頂には802mと記されていました。