上州武尊山(2,158m) 1998年9月5日(土)晴
武尊沢林道コース
武尊山山頂より家の串、前武尊方面を望む
標高差 1,150m(武尊神社〜剣が峰山〜沖武尊)
歩行時間 約6時間35分(休憩含む)
行 程 武尊神社…武尊沢林道終点…剣が峰…沖武尊…避難小屋…林道終点…神社
0910 0945 1135-50 1250-1345 1440 1510 1545
(武尊沢林道コース 藤原コース)
地 図 谷川岳、苗場山、武尊山(昭文社エアリアマップ28 1:50,000)
近くの名所 裏見ノ滝
注意箇所 行者ころげ付近の鎖場やロープは慎重に。また木の根っこで滑らないようにね
家を出るとき空はどんより、途中ぽつりぽつりと雨…今日も天気悪いなあ、でも天気予報では日中は晴れとのこと、固く信じて車を走らせる。関越道渋川辺りでは大雨となり、50km/Hの速度規制いやあ、まいったなあ…
しかし、水上インターを降りる頃は雨もやみ晴れ間が出てきた。谷川岳方面も顔を覗かせている。水上から宝川温泉への道は先日の豪雨の影響で路側の土砂崩れや、電柱の倒壊など爪痕が痛々しい。
そして宝台樹キャンプ場を過ぎ、武尊神社に到着。広い駐車場には結構車の数が多い。滝見物も居るんだろうか?今日はちょっとで遅れて9時10分登山開始。3週間ぶりの山歩きとブランクが長かったためか、昨夜の寝不足のせいか、林道歩きで早くも汗が出てくる。路側には黄色や白の花が咲いている。小鳥の声も賑やかだ。あれっ、双眼鏡忘れちゃった…
林道は次第に細くなり、終点の分岐を見逃したかなあと不安になる。でも、途中分岐無かったよなと自分に言い聞かせ細くなった登山道を進むと、あった、あった分岐だ。でも表示はない(というより壊れて字もよく見えない)間違いないだろうと剣が峰をめざす。
先日来の雨のせいか、沢の水量が多い。でも渡るのに困るほどではない。幾つかの沢を渡りブナなどの広葉樹林帯を進む。おっ、綺麗なキノコだ。この色はたぶん毒キノコだな、次には白や紫のキノコが目を楽しませてくれる。登りはだんだんときつくなる。最初は汗も噴き出していたが、慣れてきたのか、今日はザックも軽いためか快適な歩きとなってきた。
剣が峰まであと1.7Km、1.2Kmと近づくにつれ登りがきつくなってきた。徐々に展望も良くなるが武尊山頂方面はガスがかかっている。木の根っこや少しの岩場を過ぎると傾斜も緩くなり剣が峰が見えるようになってきた。いやあ、まだあるなあ…
分岐の指導標に到着。数人が休んでいた。そしてわずかできつい登りを這いつくばって登ると剣が峰山頂上だ。でも以外と山頂らしくない。稜線のピークと言った感じで長細い山頂だ。着いたときなんにも見えなかったが、ガスの動きもめまぐるしく変わりその度に「あ、見えた、あっ、今度はこっちが見えた!!」と忙しい。西峰方面のなだらかな稜線は気持ちよさそうだ。獅子ケ鼻山も出たり引っ込んだり…でも、沖武尊方面はとうとう顔を見せなかった。
分岐に戻り、沖武尊をめざす。笹を切り払った道は歩きやすい。今日は展望無しかなあと思って歩いていると沖武尊方面が顔を見せだした。いやあ、あんなに又登るのか。見えなきゃ良かったのに…なんて言ってはいけない。なだらかな登りに道がついている。山頂には人が展望を楽しんでいるのが見える。振り返れば、剣が峰山が格好良い。こちらから見れば山緒の長細い感じが無く、天を突くように見える。まさに名前の通りである。
いよいよ山頂への登り、ガレ場ではカランコロンと心地よい音が楽しい。でも登りはしんどい…
でも以外と簡単に山頂にたどりついた。10人くらいが思い思いにくつろいでいる。まずは昼飯だ。
今日はコンビニで買った大きな「山賊おむすび」だ。鮭、昆布、梅干しと三種類が入っており、おまけにタクワンまで250円だったかな。結構旨かった。しかし軽量化に努めビールを持ってこなかったのは失敗であった。やはり山頂でのビールは欠かせないと痛感した。ガスは相変わらず出たり引っ込んだりだが、久々に見る青空や入道雲が懐かしい。銅製の立派な展望盤も今日はちょっと人気がない。遠望はきかないものの剣が峰から西峰、家の串から前武尊方面はバッチリだ。日本武尊像や三ツ池も展望に色を添える
30分程お昼寝タイム、地図をかぶって横になる。風の音、ようやく辿り着いた人々の感動の声、あの山は良かったねえ、今度はあの山に行こうね等との楽しい語らいが聞こえてくる。しかしずっと聞こえていたラジオは耳障りであった。山頂ではイヤホンで楽しんで欲しいものだ。でもあえて注意する勇気や人の楽しみを阻害する気持ちはない。喧噪だった山頂も静かになった頃下山する。
下山は藤原コース、早速行者ころげと呼ばれる急降下だ。鎖やロープで岩場を下るが慎重に降りれば問題はない。なかなか厳しい下りが続く。木の根っこは滑りやすく、あまり展望のない樹林帯となり、やがて避難小屋への表示があったので覗きに行く。カマボコ型で詰めれば4〜5人が限界だろうか…そして縦走路に戻りわずかで林道終点への分岐だ。この辺り木の根っこが多くちょっと油断するとズルッと来る。途中であったおばさん達と談笑「いやあ、結構な下りだし滑りますねえ」と言った途端に尻餅ついてしまった。おばさんすかさず「ほんと、滑りますねえ。大丈夫?」だって…
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そして林道の分岐にでて30分程で神社に到着した。で、観光名所の裏見ノ滝を見物した。豊かな水量で落差40mの迫力ある滝を水しぶきを浴びながら裏から眺めるのも感動ものだ