快晴、好展望の浅間隠山(1,757m)   
1996年2月11日(日)快晴、無風

       二度上峠下登山口…尾根…わらび平分岐…山頂…わらび平分岐…尾根…登山口
         0915          0930   1035    1050-1235   1250     1345  1355
       
 昨日までの寒さは嘘のような暖かい一日、短時間で登れて好展望、雪遊びも楽しめた浅間隠山は満足な登山であった。遠くに見えた北アルプスも素晴らしかったが、眼前の白く輝く浅間山は雄大であった。


 先日の赤城鍋割山での雪遊びの楽しさを家族にも味わわせたく、目指すは好展望が期待できる浅間隠山である。昨日の寒さとは変わって今日は暖かくなるとの予報である。標高が高く積雪量が心配であったが、登れそうもなければ引き返せばいいや、途中で雪遊びでも楽しめればとの気持ちで出発した。

 高崎からR406号線で倉淵村権田経由であるが、こちらはスキー客による混雑は皆無である。快適走行であったが以前家族で楽しんだ、わらび平キャンプ場との分岐にさしかかる頃から道路には雪が……チェーンをはめるのは面倒だ。登山口まではもう少しだろうとゆっくり慎重に走る。しかしなかなか着かない。あとの方は全面積雪、部分的に凍結だ。恐る恐る運転である。後ろから来る車に路側によって道を譲る。スタッドレス装着だろうか、快適に追い越された。幸い通行量は少ない。もうここまで来たら意地でもチェーンは着けたくない。で、どうにか登山口に到着。7〜8台止まっている。登山口の少し先の広場に車を止める。

 登山口には標識が立っており分かりやすい。積雪量は多いが、先行者により道は踏まれており問題ない。たっくんは雪に大喜びである。今日はスキーのストックを持って登る。これでもだいぶ歩きやすい。アイゼンは無しである。
僅かで尾根に出る。ここから山頂が見える。カラマツ林、ササ原の中を進み、やがて軽井沢からの分岐を右に折れ下り道となる。ここら辺りからツツジと雑木林に代わりやがて平坦なササ原となる。これからちょっとした急斜面である。

 前方から賑やかな声、近づいてみると夫婦が橇で滑って遊んでいる。眺めながらひと休みしていると、おじさんが「僕、乗ってみるかい?」たっくん「…うん」早速借りて滑ったが、うまく滑れず途中で道から脱線転覆だ。雪だらけになりながらも嬉しそうだ。見上げる空は真っ青だ。雲ひとつ無い。風はなく暖かい。ひとしきり急登すると、わらび平からの道と合流する。振り返れば浅間山が雄大な姿を見せる。う〜ん、爽快。山頂も見えだした。もう少しだ。尾根歩きで右手には谷川方面も見えるようになってきた。

 ここから一旦緩やかに下り最後の登りだ。ここまで2番手だったたっくんが妻を追い越しラストスパート。降りてくる人達が「素晴らしい景色だよ、北アルプスもばっちり!!」と教えてくれる。はやる気持ちを抑え、右や左の展望を楽しみながら一歩一歩慎重に歩く。結構雪が深い。たっくん一番、妻、私の準で山頂に到着。そこには素晴らしい展望が待ち受けていた。

 山頂の雪の状況は約5割、やはり風で飛ばされるのであろうか。広々とした山頂で約5人ほどが思い思いにくつろいでいる。先ほどの橇を持った夫婦もいる。展望はもう言うこと無し。眼前の浅間山は冠雪で綺麗だ。その左後方には北アルプス、四阿山、草津の山々、谷川連峰、日光白根に男体山、まさに360度の展望だ。富士山も見える。雲ひとつ無い真っ青な空。風もない。感動!!

 たっくんは雪だるまを作ろうとするが、雪がサラサラのためか、丸くならないと諦めてしまい、雪だらけになって遊んでいる。楽しそうだ。来て良かったと妻と微笑む。素晴らしい展望と天候で約2時間も長居をしてしまった。その間沢山の人が登ってきては満足し下っていった。私たちも記念撮影をして山頂を後にする。

 下りは快適に進む。凍結してない雪道は歩きやすい。楽しくステップを踏んで下っていたが、たっくんがすってんころりん。これを契機にたっくんは、歩くより滑った方がいいと、ちょっとした坂になるとすいすいと滑って降りる。幸いスキーズボンをはいていたので尻をついても濡れないし、面白い様に滑っていく。
後ろを歩く私はお陰で踏み跡が無くなり歩きにくい。子供は靴に雪が入ろうが、服に雪が着こうがお構いなしだ。無邪気なものである。(本当は私も滑ってみたかった)

 今日は天気が良かったせいか、最後の方は日の当たるところでは雪が溶けて地肌が見えたり、軟らかくなったところもちらほらとなったが、無事登山口に到着家族での楽しい雪道歩きは幕を閉じた。
 「いやあ、今日は本当に楽しかった。また来ようね」が全員の感想であった。
「下りは最高に面白かった」はたっくんでした。