仙人ガ岳(663m)           2001年2月25日(日)晴れ

仙人ガ岳山頂

 今年も春を探しに足利の仙人ガ岳を歩いた。
春。待ちこがれた花の開花が始まる。ぽかぽか陽気はもうすぐだ。春が来ればまずはマンサクの花、雪の多かった今年はもう咲いただろうか?生不動沢コースから、山頂そして桐生の観音山まで歩いた

 【行 程】 JR小俣駅…叶花………岩切…生不動…仙人ガ岳…前仙人…観音山…ガッチン山…JR桐生駅
        0720    0805(バス) 0815   0850    0950     1100   1255    1320      1340
 【地 図】 足利北部、番場、大間々(1/25,000図)


 のんびり桐生迄の周回コースを歩いてみたくなったので、今日は電車で行くことにした。
JR伊勢崎から小俣駅まで400円、30分程で到着。ラクチンラクチン。駅から登山口までは約7km位だ。タクシーも考えたがもったいない。バスがあればそれで、無ければのんびり歩こうと決めていた。霜の降りた山村の光景やようやく開花した梅の花など眺めながら歩く。途中いくつかバス停があった。叶花というところでちょうどバスが来たので乗ることにした。乗客は我が輩一人で、運ちゃんも何でこんなところで?といった感じでドアを開いてくれた。登山口は終点よりちょっと先。290円だった。もう少し先まで行くけどここでいい?と言ってくれた。親切な運ちゃんだ。終点で降りて林道らしきところを歩く。道は霜で凍っているようだ。

生不動生不動尊
林道はわずかで終わり、杉や檜の林、丸太の架かった沢を右に左にわたりながら少しずつ高度を上げる。丸太は薄氷が張って滑りやすい。用心用心。明るい雑木林になってきた。不動沢の滝があるそうだが気づかないうちに生不動尊に到着。雑記帳があったので記帳。年末年始も結構な人が記帳していた。結構親しまれている不動尊なんだろうか…




山頂はもうすぐマンサクは?
不動尊からわずか進むと、雑木林の急な登りとなり熊の分岐に到着。樹林の間から、東京方面の構想ビル群が見える。いやあ、凄いなあ。
分岐からは快適な尾根歩き。風が徐々に強くなってきた。山頂は誰もいない。遠く望む赤城山の山頂は吹雪いているのであろうか、そういえば熊の分岐手前の急登で快晴の青空なのに粉雪が待ってきて不思議だなあと思ったが、赤城の方から風に舞って飛んできたのだろうな。納得。
山頂の北側に去年はマンサクが咲いていた。今年はどうかなあと探すが見あたらない。今年は雪も多かったのでまだ早いんだろうか、残念。単独行者が登ってきた。風強いですねえと挨拶。
 風も強くマンサクも見あたらない。今日は桐生までの長丁場だ。あきらめて縦走路を西に進む。このあたりでも登山道には全く雪はない。木々はもうすぐ芽を出す準備が終わっているのか、何となく暖かい感じがする。
登り下りして赤城山がど〜んと見えるとところに到着。去年はここにたくさんのマンサクが見れたんだが、今日は全くない。いよいよ駄目か、ショックは隠せない。でももしかしたらと目をいっぱいに見開いて歩いていたら強風で目にゴミが入った。ゴリゴリと痛い。目をしばたたかせ涙を絞りだしゴミを洗い出す。どうにか痛くなくなったのでたぶん出てしまったんだろう。

マンサクだ!!
 もう大丈夫かなとふと周りを見渡すと…なんと黄色い花がボワっと目に入った。目を凝らすと、マンサクの花だ。やった〜、やはりもう咲いていたんだ。やっと見つけたマンサクに感動。ようやく春を見つけることができた。しばし眺める。
しかし写真を撮るにはちょっと遠い。双眼鏡で眺める。いやあ、良かった良かったと歩いているとまたまた咲いているのが見つかった。ちょうど倒れた大木が橋のように架かっており花に近づくことができた。写真を写す。
マンサクの花
 花を眺めながらコーヒータイム。花を散らさないように遠慮しているかのように風も弱まってきた。春だなあ…
去年もそう思ったが、一本見つかるとなぜかその後は良く見つかる。数本のマンサクを見つけ満足し小さくアップダウンを繰り返しながら進む。右手に日光男体山が薄い絹を被ったような感じで見える。男体山もやはり雪なんだろうか?赤城山は依然山頂は見えない。前仙人の手前は結構急な登りで息も切れたが、距離は短い。展望のない山頂で一休み。ここから先は左手は杉や檜、右手は雑木林だ。今日もGPSにコースをセットしてきたのでそれを便りに進む。

GPS
 このあたり注意していれば問題ないが、うっかりしていると林業の作業道に導かれそうになる。GPSも樹林に阻まれ時々受信感度が落ちる。沢沿いの雑木林では人工衛星を受信できないところが多かったが、同じような雑木林でも尾根の方がかなり感度が良いようだ。樹林帯は感度が不安定と言うことを認識して使用する必要があるようだ。受信できなくなると当然目的地へのルート表示もなくなり用を足さない。ずっと受信できないと言うことはないが、念のためシルバーコンパスをポケットに忍ばせていくのは必要です。

寝釈迦 樹林帯の中は、雪はないが地面が凍結しており急な下りは歩きにくい。軽アイゼンがあったら着けたい感じだ。このまま樹林帯の中ばっかりかなあと歩いていると、南側が伐採された見通しの良いところに出た。桐生市街が一望に見える。遠く西上州の荒船山や秩父の両神山も見える。素晴らしい眺めだ。あのとんがった山容は大ナゲシかなあ。榛名山方面は雲が激しく動いている。この分なら八ヶ岳方面も見えるんだろうが、あいにく雲の中のようだ。北側の樹林で風は遮られほとんど風はない。ぽかぽかといい気分。しばし休憩。


寝釈迦
ここよりぐんぐんと下る、そしてまた登り少しづつ高度を下げていく。そして中尾根の寝釈迦に到着。このお釈迦様、いつ見ても本当に気持ちよく寝ているなあ。このあたりアカマツが多い。左に下れば泉龍院だがまっすぐに観音山をめざす。そして、町並みが手に取るように見えてくると雷電山に到着。ここは山と言っても普通の山肌といった感じである。以前来たときは大きなアカマツがそびえ立ちその根本に雷電様の祠があったが、いつの間にか松はキリ倒され沢山の輪切りになっていた。松食い虫にでもやられたのであろうか、残念なことである。祠の隅のポストに雑記帳があったので記帳する。ここの沢山の記帳がされている。市民憩いの山だなあと感じる。

ガッチン山から望む桐生の吾妻山ッチン山
 また、大きく下る。そして竹藪の道をかき分けてちょっとこぶりの岩山、まるでガキ大将が遊ぶような感じのガッチン山に到着。吾妻山の展望が素晴らしかった。風も強くなっていたので、休憩も程々に急いで下山。桐生駅まではわずかの距離であった。
ローカル線の寂しさか、ちょうど電車は出たばかりで1時間ほど待つことになったので市内を散策して時間を過ごした。(桐生〜伊勢崎 320円、駅駐車場300円)
 もう春はすぐそこまで来ていると感じた山行でした。


参考です

バス時刻表(小俣・行道線)やまなみ号…平成12年9月6日現在

小俣方面行き
  小俣駅・中町  7:56  11:14  14:23   17:37
  石尊下      8:04  11:21  14:30   17:44   …石尊山登山口に便利
  小俣北町     8:15  11:35  14:45   18:05   …仙人ガ岳登山口(終点)

行道方面行き
  小俣北町     8:30  11:50  15:00   18:15
  石尊下      8:38  11:57  15:08   18:22
  小俣駅・中町  8:46  12:07  15:16   18:29