石裂山(879m)

1999年3月21日(日)曇り

山頂から前日光方面を望む
山頂から前日光方面を望む。生憎の天気で遠望はきかず

梯子や鎖場で変化のある山歩きが楽しめる信仰の山、石裂山(おざくさん)は以前から気になっていた山である。午後からは雨になるとのあいにくの天気の中歩いてきました

歩行時間  約3時間55分(休憩含む)
行  程    
加蘇山神社登山口…竜ガ滝…奥の院…東剣ガ峰…石裂山……月山……登山口
        0855          0915-20  0950   1020   1045-1145 1155-1215  1250
地  図    1/25,000図 古峰原


登山口連休はあいにくの天気で、Mさんと予定していた安達太良山は中止とした。しかし、どこかに行きたい症候群は治まらず、午後まではどうにか天気は持ちそうとの予報に期待して出発した。途中、ブロック塀に衝突し、今まさに救急隊員に助け出されようとしている事故現場を見てしまった。いやあ、今日は幸先よく無いなあ。気をつけなくっちゃ…伊勢崎から約二時間、かなり遠い(95km)。ようやく加蘇山神社登山口に到着。案内板には「ハイキングコースと紹介されているが、岩場、鎖場があり本格的な登山装備やクライミングの経験ある人以外は登らないで…」それに「マムシ注意」の看板があった。
千年カツラう〜ん、この寒さじゃマムシはいないだろうなと勝手に解釈し歩き始める

苔のついた小さなアーチ状の橋をいくつかすぎ、鬱蒼とした杉林の道、そして可愛らしい落差の「清滝」を過ぎる。沢ぞいにミソサザイが賑やかに鳴いている。双眼鏡でで姿を確認。ツンと立てたしっぽが可愛らしい。石のごろごろした沢沿いの道を歩き天然記念物の「千年カツラ」に到着。かなり老齢な容姿だ。いつまでも頑張れと声援を送り休憩所のある竜ガ滝を経て中の宮に到着奥の院への鎖場

 

 

行者返しの岩ここらあたりから木々が白く冠雪しており綺麗な姿を見せてくれる。眼前には急な鎖場「行者帰しの岩」がそびえる。濡れた岩は滑りやすい。真新しい鎖は持ち上げるのに重い。そしてわずかで一枚岩がど〜んと現れる。鎖と手すりで慎重に登ると大きな洞窟「石裂岩」と呼ばれる洞窟に奥の宮が祀ってある。振り返れば樹氷の素晴らしい景観。この一枚岩下りは厳しいかなと荒れた脇道を下る。しかし「ここは登っちゃいけません」とあった。
なるほど…浮き石に乗り危うく転倒するところであった

 

 

 

雑木林の稜線ここから木の根っこの露出した急な尾根あるきとなる。登り切ると「ヒゲスリ岩」に到着。う〜ん、名前の由来は何だろう?岩肌の苔に雪がついて綺麗だ。道は梯子が整備されており安心して歩ける。白く衣替えした雑木林を楽しみながら進むとわずかで稜線にでる。いやあ、急登も終わりかな?
気持ちよい稜線歩きもわずかで東剣ガ峰に到着。ガイドブックによれば「本コース中最大の難所」とある。ふ〜ん…急下降してすぐに登り返すと西剣ガ峰。眼前にようやく石裂山が姿を現した。ちょっと脇にそれると見晴台がある。しかし今日はどんよりと曇り空。今にも雪が落ちてきそうだ。

 

 

西剣が峰の下り月山頂上雪のついたアルミ製の長い階段は滑りやすい。慎重に慎重に…そして登りつめれば三等三角点のある石裂山山頂だ。樹林に囲まれた山頂は前日光方面が開けているが、遠望は聞かない。
横根山や古峰原高原あたりだろうか?気持ちよさそうな風景が広がる。気温4度C、ワインを嗜みながら家で待つ妻を無線で呼ぶ。つながったものの途中で尻切れトンボとなる。東京や神奈川の数局と交信し月山をめざす。わずかで鳥居と社のある月山に到着。尾瀬の山並みも見えるらしいが先ほどまで見えた山々も姿をベールに包まれてきた。雪になりそうである。

ここから急な下り、尾根からはずれ薄暗い杉林をひたすら下るとわずかで竜ガ滝、そして登山口についた。そばを流れる川で泥の付いた登山靴、スパッツを洗う。もう水は春の暖かさである。下山を待っていてくれたかのように雨が降り出してきた

ヒゲスリ岩付近