小丸山もアカヤシオがいっぱい!
2002年5月12日(日)晴れ
この時期はやっぱり袈裟丸山のアカヤシオが気になる。連休前に足を痛め山が遠ざかっていたが、どうにか歩けそうなほどに回復してきたので、のんびり花を愛でながらのリハビリ山行を楽しんだ。
【コース 】 弓ノ手登山口…賽の河原…小丸山頂……賽の河原…登山口
1000 1120 1250-1345 1505 1610
【メンバー】 よし&ひろ
【地 図】 昭文社エアリアマップ 赤城・皇海・筑波(1/50,000図)、袈裟丸山(1/25,000図)
足を痛めて連休は山をあきらめじっと我慢、あああああ…このままでは何とも悔やみきれない。入浴中に足をもんでみる。前夜密かに階段を上がり下りしてみる。少し脹ら脛にぎこちなさが残るが何とか歩けそうだ。「ねえ、アカヤシオ見に行かない」とひろに声をかける。「大丈夫なの?無理しちゃいけないってお医者さんに言われたんでしょ」「もうだいぶ良くなったし、そろそろリハビリしないと反対に悪くなりそう…」との意見を交わした。
無理だったら途中で引き返すとの条件付きだ。
登山口の駐車場は車がいっぱいだった。なんと観光バスも数台停まっている。よくこんなジグザグの狭い林道を上ってきたなあとびっくりだ。中高年の団体さんが体操をしている。停めるところがないので林道を少し先まで行って路肩に停める。準備していると見慣れたおばさんが歩いてくる。「やあ、こんにちわ」と声をかける。「あらあ酒呑みさん、久しぶり。奇遇ねえ。ねえ山とんさん、酒呑みさんよ〜」と大きな声で挨拶された。酒呑みさんなんてそんな大きな声で言わないで…恥ずかしいよう。山とんさん御一行と御対面。懐かしい
御一行を見送り、のんびりと歩き始める。丸太の階段をすぎ直ぐに健脚コースと一般コースに分かれる。もちろん今日は一般コースだ。もっともどちらを選んでも大した差はないが、やはり気分の問題、今日は慎重に歩くぞとの決意は固い。新緑のきれいな雑木林の緩やかな登り、赤や紫のツツジが目を楽しませてくれる。小鳥の声も賑やかだ。今日は双眼鏡も持参してきた。早速ウグイスを見ることができた。
そして突然視界が開ける。緑の笹原の広大な斜面、何とも開放感のある光景だ。袈裟丸方面もばっちり見える。白い筋を引いて沢が流れ落ちる。その対岸の山肌も歩けそうな感じに見える。いつの日か挑戦したいと思いながらまだ実現していない。さて挑戦できるのはいつになるのだろう。ここから右手の水場方面から上る道もあるが、皆、笹の斜面の方を上っていく。このあたりはどこも歩けそうだ。鹿道もたくさんある。もちろんコロコロとした鹿の糞もたくさんある。
単独の人が下ってきた。「早いですねえ、アカヤシオはどうでした?」と聞くと「小丸山の手前から左に行くとちょうど見頃、群生してるよ」とうれしい返事。
白樺が緑の中に浮かぶ。そしてなだらかになった頃新緑のまぶしいカラマツ林だ。ここも何とも気持ちよいところだ。う〜ん、初夏ですねえ。この時期の山歩きは本当に心地よい。このあたり本当はツツジのトンネルなんだが、ちょっと時期が早いのかなあ。アカヤシオは少し遅かったようだが、ヤマツツジやシロヤシオはまだ少し早かったかな。そしてちょっと変わった光景の賽の河原に到着。ひろは「気味悪い光景ねえ…」と言っていた。
ここで一休み、足は少しむくんでいるようだが、まだ大丈夫だ。ぼちぼちアカヤシオが増えてきた。雨量計のところでは、満開のアカヤシオがところ狭しと咲いている。うわああああああああ…まだいっぱい咲いてるじゃんと感動する。ここから際はいやあ、あっちも綺麗だよ。ほらこっちも、そっちも…と道を外れて笹の中を歩く。登山道はちょっとグチャグチャしているところもあり、鹿道をたどって笹の中を歩く方が気持ちよい。
そして小丸山ももうすぐかなあと思う頃、左手に進む。このあたりもアカヤシオばっかりだ。そして少し上に上ると道にでた。これが、単独行氏の言ってた道のようだ。前に来たときはこんな道はなかったような気がするが、いつ開かれたんだろう?花を楽しんでいると前方から賑やかな集団が歩いてきた。山とんさん御一行だ。このあたりで宴会を始めるらしく場所を物色している。一緒にいかがと誘われたが、まだ山頂を極めていないのでやんわりとお断りして先に進む。
そのまま行けば鞍部の避難小屋に行きそうなので途中から頂上目指して笹の中を上る。結構急だが、花がいっぱいで全く苦にならない。それもわずかで小丸山に到着した。やったね、足も大丈夫だったぞ。もちろん帰りの余力も残っており、足のまずまずの回復を祝ってビールで乾杯。日光白根や皇海山、そして眼前には袈裟丸山がそびえている。元気の残っている人は袈裟丸山まで行っているんだろう。双眼鏡で見ると所々に登山客が見える。前袈裟丸の稜線にはピンクの山肌が見える。あちらも花いっぱいだなあ。いやあ、やっぱり花の袈裟丸山だ。
満足満足、さて下ろうか。帰りはいったん避難小屋方面に下り、途中から先ほどのトラバースコースへと進む。前袈裟丸まで行った帰りに小丸山へのきつい登り返しをしなくて良いのでラクチンだろうが、なんかなあとちょっと思ってしまった。この花の群落を見せるためにはしょうがないのかなあ。まあ、木々を切り倒した感じはしなかったので良しとしよう。
今度はシロヤシオの時こようか、それともシャクナゲ見に郡界尾根を歩こうかと話しながら下る。カラマツ林の新緑があまりにも気持ちよさそうなのでちょっと寝ころんでみた。青空に立ち上がるカラマツの緑。耳を澄ませば小鳥の声。目をつぶれば爽やかな風の音…このまま寝てしまいたい。
ひろが少し膝が痛くなってきたという。我が輩も少しぎこちなくなってきた。まあ、のんびり下ろう。新緑を楽しみながら下っていると見慣れたような木が…コシアブラだ。間違いない。手にとって臭いをかいでみる。うん、今晩のおかずは天ぷらだ!結構な収穫があった。ルンルン気分で最後の丸太の階段を下る。のんびりしすぎたのか。、もうほとんど車は残っていなかった。帰りは、大滝方面の林道経由で帰った。こちらも道路沿いにツツジが目を楽しませてくれた。まばゆい新緑に見送られ「さあ、来週はどこへ行こうか」などと、さりげなく声をかける。「行けたらね」との返事だった。