根子岳スノーハイク(2,128m) 2001年2月11日(日)晴れ
根子岳へは、なだらかな雪原を歩くなだらかな山容はツアースキーで賑わうらしい。以前四阿山に登ったとき、時間があれば、根子岳もと思ったが果たせなかった。新しいスノーシューで北アルプスの雄大な展望、広大な雪原、爽快さを味わいに出かけました。
【メンバー 】 単独
【行 程】 ダボススキー場…避難小屋……山頂………スキー場
0740 0915-0930 1115-1130 1305
【地 図】 1/25,000図 嬬恋田代、菅平
先日はフーセンさんと草津白根山を登頂。フーセンさんは日帰り、私は先日も泊まった「ツツジの湯」で汗を流し、仮眠室を利用した。この時期は結構なにぎわいである。
朝!!天気は上々。朝焼けが綺麗だった。はやる気持ちを抑えきれず朝食は途中でとろうとさっそくスキー場を登り始める。
この山も展望は素晴らしい。北アルプスが手に取るようだ。もちろん浅間方面の湯ノ丸や烏帽子岳も樹氷を全景にいい眺めである。
まだ早いためかリフトは動いていない。ゲレンデの脇を登る。登るほどに展望が良くなるのは爽快だ。
一面の雪景色、樹氷がキラキラと輝いている。この山は山頂からのスキー滑降が人気の山らしい。最終のリフトが終わっても、広い雪原は堅く踏みしめられている。
ただそのコースを歩くのは面白くない。せっかくのスノーシューが活躍できない。誰もあるいていないダケカンバの樹林帯に入る。うん、いい感じだ。
今日もこの広い雪原、万一ガスがでたら迷子になるだろうとGPSをセットして準備万端だがどこまでも青い空、迷子になりようがない。予定のコースにこだわらず適当にのんびり景色を眺めながら、まずは避難小屋をめざす。
ブロックで作られた頑丈そうな小屋。中は土間に薪ストーブが鎮座している。板の土間は10人くらいはどうにか寝れそうだ。入口の鉄製シャッターの下は少し雪で埋まっているようだったので思いっきり引っ張り上げたら、以外とス〜っと一気開き、親指を少し挟まれてしまった(^^; 中にはザックがひとつ、誰かデポして山頂をめざしたのだろうか?
しばし休憩、その間にもスキーを着けた人達が数人黙々と山頂を目指して登っていった
なかなか山頂は近づかない。腹が減ってきた。スピードが落ちる。でもこの素晴らしい展望、急いではもったいない。帰りはあのあたりを歩こうかなあと思案しながら登る。このあたりうるさいほどに標識が立っている
スキーヤー向けのものであろう。ガスったら心強い標識も、今日の青空には似合わない。
遠くを見ると大きな雲の固まりが、この山の方に向かっている。、やばそうだ。
ここらあたりがヘリスキーの滑降場所かなあと思う広い場所があった。山頂はもう少しだ。急な樹林帯は雪が深かった。このころから風が強くなってきた。木々から飛び散る雪がキラキラと綺麗だ。しかし首筋にかかると冷たい。時には強風でどさっと雪が落ちてくる。急いで登ろうと焦るが、少し前から空腹で足が進まない。もう数mで山頂だろうと思ったが、腹ごしらえとする。やはり朝食抜きはこたえる。
パンをかじりコーヒーを飲んで少し元気回復。そこからわずか数分で山頂に到着した。
山頂についた頃から青空が無くなってどんよりした雲になった。風は相変わらず強い。こうなるとまさに冬山だ。寒い!!最初は時間があったら四阿山経由で下ろうかと思ったが、この天気と、いったん大きく下ると思うと急に元気がなくなった。
草津白根方面の山容はばっちり見えており昨日歩いた白根山も確認できた。
妻に「寒いよう〜、今から下山開始」と電話する。
山頂にいた人たちはほとんどがスキー、一部スノボー、そして単独行者がスノーシューで1,992mの表記のある尾根方面から登ってきた。天気はそれほど悪化する気配もなく、また青空がでてきた。
スキー組は快適に滑り降りる。我が輩もスノーシューを快適に操り、トレースの無いところをぐいぐいと下る。どこを下っても降りれそうだ。誰も下っていない避難小屋から一つ南の尾根を下る。どこまでも広い雪原、振り返ればあるのは自分のトレースだけ…
気持ちいいなあ、1,500mあたりで一休み。一杯の暖かいコーヒーは至福の極みだ。
広大な雪原歩きが終わり、樹林帯へとはいる。もうスキー場は近い。しかしこのスキー場は音楽がそれほどうるさくなく樹林帯でもスノーハイク気分を邪魔されることも無かった。ちょっとゲレンデを離れるだけでこの静けさ、この景色、う〜ん素晴らしい。10m先を何かが動いている。立ち止まり目を凝らすとなんと狐のようだ。狐は自分のフィールドだと安心しているのか悠然と通り過ぎていった。
駐車場について帰宅準備していると、スキーを担いだおじさんが話しかけてきた。「スノーシューで下ってきたの?俺は先ほどスキーで下ってきたところだ。登りは3時間位だったが、下りは10分ちょっと…いやあ、気持ちよかった」としばしスキー談義…といっても我が輩はスキーのことはよくわからない。まあ、人それぞれお互いの楽しみは尊重して、にこやかに雪山の楽しさを語り合った。でも苦労して登って10分か、う〜ん
この山は展望も良いし、なだらかでスノーハイクには最適です。でもやはり2,000mを越える山です。ガスで視界がないと広大な雪原は迷子の可能性大です。地図や磁石、その他準備は万全にして楽しく雪と戯れましょう。