浅間山はでっかいどう 祝規制緩和 2001年8月20日(月)晴れ

前掛山頂上よりJバンド方面を望む

 Jバンドから素晴らしい展望に別れをつげ一気に下る。黄色い花がたくさん咲いている。緑の草と、青空のコントラストが綺麗だ。首が痛くなるほど見上げると下ってきた岩の多い山肌がのしかかってくるようだ。これより平坦な道で賽の河原を目指す。途中外国人の男女がくつろいでいた。女性は荷物をほとんど持っていない。スタイルが良いなあ(^_^;)
男性がほとんどの荷物を持っているようだ。優しいなあ…

 コース通りに行くとだいぶしたまで戻らなければならないようだ。どうしよう…なんかもったいない気がする。山を見上げると草木もなくガレた火山特有の山肌だ。トラバースしている登山道もばっちり見える。よし、ショートカットしようとコース変更する。このまままっすぐ直登しても登れそうな感じがするが、いざ歩いてみると結構急だ。ガレもざくざくして歩きにくい。中腹あたりで正規の登山道に合流する。振り返ると二人の外人もショートカットしていた。

Jバンドの分岐 Jバンドを見上げる 前掛山へのつらい登り
 
 大した登りでは無いなあとJバンドから眺めたときは思ったが、いやいや結構な登りが続く。ま〜だ続くの〜といやになった頃、浅間山への分岐に到着。ここから先は立入禁止との表示がありロープが張ってあった。良い子の私は、案内に従って右に折れシェルターを眺めながら前掛山を目指す。ここまで来るとさらに浅間山はでっかい。時折流れてくる噴煙の臭いが鼻孔をくすぐる。ついに浅間山にやってきたんだなあと感慨も深まる。
 前掛山の頂上に二人の姿が見える。草木もないガレ場の稜線歩きだ。右手に見える黒斑山方面の緑が凄く新鮮に感じる。そしてず〜っと遠くにはまだまだ槍ケ岳が見えている。台風はもうこないのだろうか?今日は雨の心配はなさそうだとほっとした。

槍ケ岳見えますか?
槍ケ岳見えますか?

 そして山頂、お二人が「お疲れさん」と迎えてくれる。「こんにちわ〜」の挨拶も終わらぬうちに「シャッター押してくれます?」とのお言葉…聞くと、我が輩が登ってくるのが見えたので写してもらおうと待っていたそうだ。確かになにも周りにないので、誰かに頼まないと仲良く二人では写れない。はい、ポーズ!!と息を切らしながらシャッターをおす。我が輩もついでに写してもらった。お二人さんは安心して下山開始した。山頂には我が輩ただ一人。思いっきり雄大な浅間山と360度の展望を満喫する。

分岐から望む前掛山 前掛山頂上にて(後方は浅間山) 前掛山を東から眺める

 もう、手の届くところに浅間山が見える。標高差で約44m。ガスは北へと流れている。ここまでくると、え〜い登っちゃえって気になるのは我が輩だけだろうか…もんもんと良心との戦いが始まる(^_^;)
よし決めた! さて私はどう決心したんでしょう(^_^;) このあと空白の時間が流れる。

もうすぐだ 山頂かな? 良い子は近寄らないでね
 空白の時間の後、前掛山との分岐に到着。いやあ、ほっとしたなあ。やはり火山のガスは苦しいなあ(^_^;)
これから先はガスに苦しめられることもなくガレた山肌を快適に下る。ときどきズルッと転びそうになりながら…

 賽の河原あたりで二人連れに遭遇。「ここまで来たんですけど、まだありますかねえ。時間も遅いし…」とのこと。「もう少し行くと樹林帯を抜け、1時間も歩けば素晴らしい展望が待ってますよ。富士山や槍ヶ岳も見えます」と言うと、じゃあ、あと1時間登ってみようと頑張って歩き出した。
 そのあとしきりに空を見上げている単独行氏と遭遇。「天気下り坂ですかねえ?」「まだ持ちそうですけどね」と私。この単独行氏も「後どれくらいですか?」と聞く。先ほどと同じように答えると「じゃあ、もう少し行ってみるかと先に進んだ。浅間山荘から登ってきたこの人たちは、ここで引き返したらもったいないよね。後少しで樹林帯が終わり素晴らしい展望が待っているんだから…やはり山は早立ちがいいよねえってひとり思う。

 そしてまだかなあと少し不安になりながら草すべりへの分岐に到着。標識があったから良かったが、まだそれほど歩かれていないのか、あまりはっきりしたコースではなく、うっかりすると通り過ぎてしまうかもと思った。でも、天気が良ければ急な登りは聳えてたっているので、そのまま見過ごすということはなさそうだ。
この湯の平あたりはアザミやキキョウ、黄色い花(マルバダケブキ?)マツムシソウがちょっと時期後れのようだったが目を楽しませてくれる。

 そしていよいよ登りです。標高差約300mです。もうほとほと疲れているのにこの登りはこたえます。反対コースだったら滑るように下れる気持ちよさそうな草の斜面をジグザグに休み休み登る。ふ〜…
頭上のトーミの頭あたりからにぎやかな声が聞こえる。もう稜線は近い。頑張るぞ〜!
約1時間で登った。疲れた。でも満足。トーミの頭では3人の女性が浅間方面の景色を堪能していた・と、「ハックション!!」と凄いくしゃみの音。「いやあ、ごめんなさいね(^_^;)」と女性がにこやかに迎えてくれた。「いやあ、浅間山が噴火したかと思った!」と私。静岡から来たそうだ。台風を避け谷川岳に登る予定だったのを変更しこちらに来たという。うなぎパイをもらった。

 にぎやかな女性たちに別れをつげ、帰路は中コースを駆けくだった。心配だった台風はついに来なかった。
これで日本百名山の浅間山は登ったことにしよう。ちゃんとした形で本当の山頂に立てる日は来るのだろうか?

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