白馬岳 大雪渓〜 no.1
2000年7月21日(金)晴れ〜22日(土)霧、強風
白馬岳を語るには大雪渓を知らなければ…それから高山植物が咲き誇るらしい、比較的静かな雪倉岳〜朝日岳の山稜トレッキング。今回はテントを担いでの山旅となった。しかし、初日こそ好天と展望に恵まれたものの、翌日は霧と、白馬岳から吹き飛ばされるのでは無かろうかと思うほどの強風で、朝日岳方面はやむなく断念。白馬大池から栂池へと下山した。
7/21 猿倉…大雪渓入口……葱平……白馬岳テント場……白馬岳…テント場(泊)
0630 0730-0755 0950-1000 1225-1355 1430-1530 1610
7/22 テント場…白馬岳…三国境…小蓮華山…白馬大池…乗鞍岳…天狗平…栂池ロープウエイ山頂駅
0600 0650 0720 0805-0815 0920 1000 1030 1140
前夜は河原でテント泊
予定では大雪渓から登り、最終日、蓮華温泉からバスと電車で白馬駅まで戻るコースを予定した。で、近くに車中泊によい場所はないかと探し回る。白馬駅から約20分弱の松川の河原良さそうだ。水遊びをしたり、バーベキューをしている人が居た。白馬の展望も良い。良しここに決定!!で、やまびこ号ジュニア(折り畳み自転)で町まで買い出しに…たまには自転車で知らない町をのんびり走るのも思い白い。酒屋、コンビニ、スーパー、本屋に立ち入り色々と物色する。
我が愛車、パジェロioは足を伸ばして寝るにはちょっと狭い。愛用の4人用テントを設営。これは安くて簡単に設営でき重宝している。しばしビールでのどを潤し、白馬の山容に見とれる。
朝!! 快晴の白馬だあ
数日前から咳が止まらず、いまいち体調が思わしくない。夜は咳き込んで苦しかった。どこか薬屋開いてないかなあ等と思った次第である。しかしそれも収まり、足を伸ばしてぐっすり寝れたのと、小鳥の声、川のせせらぎ、素晴らしい天気で山へ登る元気の方が優っている。冷たい川の水で顔を洗う。「ポチャ!!」と音がした。ん、嫌な予感。携帯電話がない。しまったとあたりを探すと、2m程流れて水没している。拾い上げて水を切り試しに電話してみる。何の応答も無し。水濡れマークも赤くなってしまった。もう駄目かなあ…30分ほど経っても回復しないので持っていくのは諦める。まあ、無線を持ってるからいいか
バスで猿倉へ
白馬駅まで徒歩約20分、駅前の登山指導所に登山届け提出「一人でテント泊?大雪渓の落石、気をつけて」とアドバイスを受ける。約18kgのザックが重い。こんなの担いで登れるのかなあと、心配しながらバスに乗り込む。沢山の登山者ですぐに満員になった。
猿倉山荘前に到着。自家用車利用の人達だろうか、すでに沢山の人、人、人
猿倉荘左脇から樹林の中をわずかに登り、林道にでて緩やかに登っていく。やがて林道が終わりわずかで白馬尻についた。近くに沢山のキヌガサソウが咲いていた。今日は汗がいつもより多くでる。体調がいまいちかなあ、結構ここまででもバテバテ…
白馬尻
暑い!!さっそくポカリスエットを購入(450円)し、のどを潤す。本当はビールが良いんだが、まだちょっと早そうだ(^^;
小屋前のベンチで雪渓を眺める。休憩していると寒くなってくる。ここで6本爪アイゼンを装着する。
しばし休憩のあと歩き始める。少しの間はまだ雪がないのでがちがちとうるさく歩きにくい
大雪渓だあ
雪渓に踏み込むと、やはりひんやりしてきた。沢山の人でず〜と人の列が続く。真っ青な空、そして時折気まぐれのよう逃がすがスッと出ては消えていく。雪渓上に結構大きな岩や頭や拳ほどの岩石が転がっている。これらはたぶん落石してきたものだろう。途中でも山肌からガラガラとこぶし大くらいの石が転がり落ちている。ちょっと不気味だ。あたりに気を配りながら登る。濃霧だったら怖いだろうなあ…アイゼンをはめてない人も何人かいたが、やはりあった方が歩きやすい。それにストックはこんな時に重宝する。
淡々と登る。しかし先に見える葱平方面になかなか近づかない。振り返れば結構急な登りである。しかしみんなタフだなあ。若者のいるにはいるが、やはり圧倒的に中高年が多い。こりゃあ、山頂小屋は大混雑だな
葱平(ねぶかっぴら)
ようやく大雪渓から解放される。いやあ、疲れたあと腰を下ろすとハンドマイクで「こちらは…ここは混みあいます。あまり長く休まないで下さい。もう少し上まで登って休憩して下さい。花が綺麗ですよ」との声、しかし一度おろした腰は皆なかなか上がらない。
写真はミヤマオダマキ。綺麗だったなあ
枕木の敷設された階段状の道はかなり急だ。ザックを放り投げていきたくなった。でもこの人出。テントは快適だろうなあ、上に着いたらまずビール!!と元気を振り絞り登る。ミヤマキンポウゲなどの花が元気を付けてくれる
杓子が岳
真新しい避難小屋を過ぎるとまた雪渓があった。ここはスコップで綺麗に道がつけられておりトラバース気味に登る。そしてお花畑と呼ばれる所に到着。もう頂上は近い。大雪渓を登った満足感でどの顔も晴れ晴れとしている。水場でのどを潤す。ひや〜冷たい。ここで水を1.5L追加。ザックが重くなったが、もうそれも少しの辛抱だ。眼前には、昨年歩いた杓子だけ方面の山が青空に聳えている。いやあ、いい景色!!
もうここまで来ればあと一息だ。
テント場
村営頂上宿舎に到着。テントの受付をする前にまずは自動販売機でビールの確認。よし、つめたく冷えているようだ。ひとまず安心して受付をすまし、テントを設営する。カラフルなテントが賑やかだ。
妻にもこの光景を楽しんで貰おうかと、テント場の光景をスケッチ、郵便が送れたら送ろうかと思ったが、こんな上までは郵便屋さんは来てないようだ。
設営が終わり、どうせビール飲むなら山頂でと、もうひと頑張りする。宿舎の前からわずかで稜線に出ると雄大な景色が広がっている。ウルップソウはまだちょっと早いのかなあ…
白馬山荘着。沢山の人でごった返している。さあ、ビールビール。ん?800円!!村営宿舎は650円だったのに(^^;
しかし150円の差なんて目じゃない。さあ、ビールが暖まらない内に急いで山頂へと最後の元気を振り絞る。
山頂です
記念撮影の順番待ちで大混雑の山頂。はい次、はいあなたって取り仕切っている人がいる。人間、山の上では皆素直になるのだろうか、ニコニコしながら自分たちの番を待っている。私は山頂記念写真にはあまり興味ないので雄大な景色に見とれながらグイグイっとビールを流し込む。うっまい!!山頂で冷たいビールが飲めるなんてなんと幸せものなんだろう。
展望は?
明日行く予定の朝日岳方面は厚い雲で見えない。小蓮華山方面はガスが切れたりlかかったりと色々な景色を見せてくれる。杓子、鑓が岳方面はずっと見えていた。
今日はテント泊だ。思いっきり山頂でのんびりする。隣にいた人と話が弾む。福井から来た人らしい。
さて、そろそろテントに戻ってのんびりするかなと一緒に下る
しばらく休んでいたのでビールがまた飲みたくなった。村営宿舎で650円のビールを購入。テント場の近くで写真を撮ろうとビールを岩の上に置いたら、突然1m程滑落。プシュッと泡が吹き出した!!あれっ、急いで回収。すぐに缶を開け、穴の開いたところを手でふさぎグイッとやる。幸い軽傷であった。テントに戻りボケッとして傷をいたわりながらビールを飲む
滑落!!
テント場の近くで写真を撮ろうとビールを岩の上に置いたら、突然1m程滑落。プシュッと泡が吹き出した!!あれっ、大丈夫かあと、急いで回収。すぐに缶を開け、穴の開いたところを手でふさぎグイッとやる。幸い軽傷であった。テントに戻りボケッとして、傷をいたわりながらビールを飲む。私の身代わりになってくれたのだろうか、明日の縦走も安全登山に心がけなくっちゃね(^^;
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